ネコザメ

Scientific Name / Heterodontus japonicus (Maclay and Macleay,1884)

ネコザメの形態写真

1.2mTL 前後になる。頭部がいちばん体高があり、背鰭2の前方に棘がある。体側にはっきりとした斑紋がない。
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1.2mTL 前後になる。頭部がいちばん体高があり、背鰭2の前方に棘がある。体側にはっきりとした斑紋がない。1.2mTL 前後になる。頭部がいちばん体高があり、背鰭2の前方に棘がある。体側にはっきりとした斑紋がない。1.2mTL 前後になる。頭部がいちばん体高があり、背鰭2の前方に棘がある。体側にはっきりとした斑紋がない。1.2mTL 前後になる。頭部がいちばん体高があり、背鰭2の前方に棘がある。体側にはっきりとした斑紋がない。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度


      食用として認知されていない
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱軟骨魚綱板鰓亜綱サメ区ネズミザメ上目ネコザメ目ネコザメ科ネコザメ属

    外国名

    学名

    Heterodontus japonicus (Maclay and Macleay,1884)

    漢字・学名由来

    漢字 猫鮫
    由来・語源 田中茂穂は東京での呼び名からとしている。トラを当てた呼び名もあり、頭部がネコ科の動物に似ているため。また江戸時代などの食文化を鑑みるに「犬」は食べられるが、「猫」は食べられない。おいしくない、という意味を感じるがどうだろう。

    魚鑑(うおかがみ 武井周作 1831年) 〈ねこ又さゞゑ割ともいふ、其頭猫に似たり〉とある。確かに真横、もしくは斜めにした感じがネコにとてもよく似ている。『和漢三才図会』(寺島良安 東洋文庫 平凡社 正徳2年 1712)には「栄螺破魚」があるがネコザメに当てはまらない。西日本でのネコザメの呼び名を別の魚に誤って当てたのかも。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。浅場の岩礁域や藻場。
    岩手県、福島県、鹿島灘、千葉県銚子〜九州南岸の各地沿岸、瀬戸内海、新潟県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、希に東シナ海大陸棚域、小笠原諸島。
    朝鮮半島南岸、済州島、台湾、中国青島・上海。

    生態

    基本情報

    国内の沿岸に普通。刺し網や定置網に混ざるもので、食用とみなさい地域が多い。
    千葉県鴨川市の刺し網漁師さんに「まずくて食べられない」と教わったが、それほどまずいわけではない。沿岸のホシザメ、シロザメ、またネコザメとしばしば混同されているナヌカザメと比べての話かも。

    水産基本情報

    市場での評価 入荷は非常に希。値段はつかないこともある。
    漁法 刺し網、定置網
    産地

    選び方

    原則的に活魚。触って丸みがあり、太っているものを選ぶ。

    味わい

    旬は不明。
    表面は典型的な鮫肌。
    ザラザラして厚みのある皮。
    身は淡泊でまったくクセがない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ネコザメの料理法・調理法・食べ方/煮る(煮つけ、湯引き)、汁(みそ汁)、揚げる(唐揚げ)

    ネコザメの煮つけ 頭部を煮つけにしてみた。梨子割りにして湯通しして冷水に落とす。表面のザラザラした鱗をこそげ落とし、水分をよくきる。これを酒・みりん・しょうゆ・水で煮つけた。クセがなく温かい内は柔らかく、ゼラチン質の皮目、鰭がおいしい。ゆるく煮こごる。


    ネコザメのみそ汁 かま下、腹、胸鰭などを集めて湯通しする。冷水に落として表面のザラザラした鱗をこそげ落とす。水分をよくきり、水(刺し昆布をしてもいい)から煮出してみそを溶く。意外にもうま味豊かで、ゼラチン質の部分、軟骨の食感がいい。
    ネコザメの湯引き 水洗いして、頭部と尾の部分を切り取る。熱湯でゆでて、冷水にとり表面のザラザラした鱗をこそげ落とす。これを刺身状に切ったもの。非常に淡泊な味わいで、うま味に欠けるものの皮下のゼラチン質などに甘味を感じる。

    ネコザメの唐揚げ 尾に近い部分を湯通しする。冷水に落として表面の鱗をこそげ落とす。水分をよく切り、片栗粉をまぶしてじっくりと揚げる。揚げたてに塩コショウをする。クセのない味わいにゼラチン質の部分がねっとりして美味。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)

    地方名・市場名

    サザイワリ
    場所三重県志摩市和久町 参考日比野友亮さん/和具の方言 
    コロザメ
    場所三重県鳥羽市 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    サザエワタ
    場所兵庫県美方郡新温泉町諸寄・浜坂、鳥取県赤崎、島根県浜田市・出雲市杵築 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    サザエワニ
    場所兵庫県美方郡新温泉町諸寄・浜坂、鳥取県赤崎・杵築、島根県浜田 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    トラザメ
    場所和歌山県串本町和深、富山県、静岡県静浦 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    ネコ
    場所和歌山県周参見・和歌山市和歌浦・田辺、高知県、福岡県玄海・志賀島、佐賀県 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    ネコブカ
    場所和歌山県和歌浦・周参見・辰ヶ浜、徳島県由岐町、高知県高知市御畳瀬・浦戸・須崎市、山口県下関、 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 阿波学会研究紀要・由岐町の魚類と淡水エビ類 
    トラブカ
    場所愛媛県宇和島 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    ゴオベイ
    場所神奈川県江ノ島 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    サデワリ
    場所福岡県玄海 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    サデエワリ
    場所長崎県壱岐 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    シャジャワリ[しゃじゃ割]
    場所長崎県平戸市度島 参考福畑敏光さん 
    ショウガエシ(シヨオガエシ)
    場所青森県 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
  • 主食材として「ネコザメ」を使用したレシピ一覧

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