45cm SL 前後になる。細長く側へん(左右に平たい)、尾鰭が体に対して非常に大きい。胸鰭遊離軟条(ヒゲに見える)は5。下あごが上あごに対して極端に小さく、体側に暗色の筋が無数にある。[宮城県気仙沼産 14.5cm・61g]
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![45cm SL 前後になる。細長く側へん(左右に平たい)、尾鰭が体に対して非常に大きい。胸鰭遊離軟条(ヒゲに見える)は5。下あごが上あごに対して極端に小さく、体側に暗色の筋が無数にある。[宮城県気仙沼産 14.5cm・61g]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/783/Thumb630/20231017252.jpg)


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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ツバメコノシロ亜目ツバメコノシロ科ツバメコノシロ属外国名
学名
Polydactylus plebeius (Broussonet, 1782)漢字・学名由来
漢字 燕鰶、燕鮗 Tsubamekonoshiro
由来・語源 東京東京市場、神奈川県三崎での呼び名。大きくて黒い鰭がツバメを思わせるため。
〈POLYNEMUS,L, plebeius あごなし(つばめこのしろ) 東京市場〉。『帝国博物館天産部魚類標本目録.帝国博物館』(石川千代松・松浦歓一郎 1897/明治30年)
〈破鰭族ツバメコノシロ科ツバメコノシロ屬 ツバメコノシロ Polydactylus plebeius (BROUSSONET)〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)地方名・市場名
生息域
河口域、内湾の水深122メートルよりも浅い砂泥地。
[宮城県気仙沼]、福島県〜九州南岸の太平洋沿岸、若狭湾〜長崎県西海、屋久島、[種子島]、琉球列島、南大東島。朝鮮半島南岸、台湾、香港、海南島、インド〜西太平洋。生態
ー基本情報
ツバメコノシロ類は暖かい海域、熱帯などには種類が多く、熱帯・亜熱帯域では一般的な食用魚だ。
なかでも本種はもっとも北の海域まで生息域広げている。浅い砂地などにいて、刺し網、定置網などでとれるが量的には少なく、全国的に流通することはほとんどない。
味のいい魚ではあるが非常にマイナーな存在である。
珍魚度 本州でも温かい海域以南に普通に生息している魚で珍魚ではないが、まとまってとれることがなく、流通にはほぼのらない。手に入れるなら定置網などのある産地周辺まで行く必要がある。水産基本情報
市場での評価 関東では入荷量が少ない。馴染みがないので安い。
漁法 定置網、刺し網、底曳き網
産地選び方
触って張りのあるもの。退色して白くないもの。目が澄んでいるもの。味わい
旬は晩秋から初夏。
鱗は細かく弱く取りやすい。骨はあまり硬くない。皮はやや強い。
白身で鮮度がよければ血合いが美しい。よく身がしまっており、身離れがいい。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ツバメコノシロの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身、焼霜造り。酢じめ)、煮る(煮つけ)、焼く(塩焼き)クリックで閉じますツバメコノシロの刺身
ツバメコノシロの刺身 水洗いして三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。皮を引き刺身状に切る。皮を引くと血合いが赤く、身に脂が混在して微かに白濁する。身質はシログチなどに似ている。脂の口溶けかん甘味、うま味が豊かでおいしい。
ツバメコノシロの酢じめ 三枚に下ろして血合い骨・腹骨を取る。両面に振り塩をする。少し寝かせて軽く水洗い。水分を切り、酢で軽く洗い、再度酢に漬ける。漬ける時間は温度で変わってくる。見た目がきれいではないが味は非常にいい。クリックで閉じますツバメコノシロの酢じめ
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/菅原宏志さん(宮城県気仙沼市)
『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『商用魚介名ハンドブック』(日本水産物貿易協会編 成山堂)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)地方名・市場名 ?
アゴナシ[顎無]
場所千葉県、東京、神奈川県三崎、江ノ島、静岡県、和歌山県田辺、高知県沖ノ島、鹿児島県種子島 備考千葉県、静岡県などからはアゴナシという魚名で入荷してくる。 参考聞取、『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年)