オオノガイ

Scientific Name / Mya (Arenomya) arenaria oonogai Makiyama,1935

オオノガイの形態写真

12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。
オオノガイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。12cm SL 前後になる。貝殻は比較的薄く硬い。内面は白い。左殻の弾帯受けは先が丸く大きく、右殻の殻頂下へ突き出す。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    軟体動物門二枚貝綱オオノガイ目オオノガイ亜目オオノガイ超科オオノガイ亜科オオノガイ科オオノガイ属

    外国名

    学名

    Mya (Arenomya) arenaria oonogai Makiyama,1935

    漢字・学名由来

    漢字 大野貝 Standard Japanese name / Oonogai
    由来・語源 『目八譜』より。干潟などにいる二枚貝の中では突出して大きいので、「大の貝」となった。北海道根室などでは「大貝(おおがい)」だ。
    WoRMS では Mya oonogai Makiyama, 1935

    地方名・市場名

    生息域

    汽水生。潮間帯の砂泥地に深く潜り込んでいる。
    北海道〜九州。朝鮮半島、中国北東岸。

    生態

    基本情報

    北海道以南の干潟などに普通にみられた大型の二枚貝である。東京湾などでは年々とれなくなっっている。
    独特の苦味があり、また地域によってはあまりきれいとはいえない水域にいるので、食用としない地域の方が多い。
    東京湾などでは古くから食べられることはわかっていたが、好んで食べる人は希だったようだ。
    京都府などでも食用としていたが、現在も漁があり加工を行っているのは北海道根室市だけだと思っている。根室市では6月と7月の大潮のときに漁協員限定で漁ができる。それを漁協員が干ものに加工して組合が買い上げる。
    珍しさ度 珍しい貝ではない。干潟などに行き、自分でとるしか手に入れようがない。

    水産基本情報

    市場での評価 まだ見ていない。

    選び方

    原則的に生きているもの。

    味わい

    旬は春。
    貝殻はやや薄く硬い。身は熱を通しても柔らかい。
    水管の皮膜に苦味があるのでていねいにとって料理する。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    オオノガイの料理法・レシピ・食べ方/揚げる(天ぷら)、生食(刺身、湯引き)、煮る(わた煮つけ)、ソテー(バター焼き)

    オオノガイの天ぷら 水管と外套膜、小さな足のような部分を天ぷらにする。剥き身にして使ったのは水管と外套膜と貝柱だ。水管や外套膜の皮膜はていねいに取る。
    水分をよくきり小麦粉をまぶす。衣をつけて高温で揚げる。
    揚げても硬くならず、貝らしい風味が楽しめる。噛めば噛むほど味が染み出してきて飽きが来ない。

    オオノガイの湯引き ミルクイや白ミル(ナミガイ)と同様に水管を軽く湯引きしてみた。水洗いして水管を開く。表面の皮膜を取り去る。湯引きして氷水に落とし、ふたたび皮膜を完全にこそげ取る。水切りをする。口に入れると強い甘味がうま味があり、食感もいい。問題は微かに苦味と渋味が残ることで、数切れで止めないと気になる。
    オオノガイのわたの煮つけ 唯一漁が行われている北海道根室市でも定番的な料理らしい。基本的に水管と外套膜で干ものを作っているので、わたは廃棄する部分でもある。これをていねいに水洗いし、泥や砂を落とし、酒・みりん・醤油・水のなかで煮上げる。ワタは予想外にうま味が強く、醤油との相性がいい。いい惣菜である。
    オオノガイのバター焼き 二枚貝のもっとも基本的な料理である。剥き身にしてていねいに泥や砂を洗い流す。水分をよくきり、熱したにんにくを加えたバターの中で短時間ソテーする。貝とバターの相性は抜群によく、硬く締まらず豊かなうま味が楽しめる。

    好んで食べる地域・名物料理

    クロクチ 京都府宮津、天橋立の内海である阿蘇海の特産品。

    オオガイのともあえ 水管や外套膜と内臓(わた)を和えたもの。ワタはゆでてすり鉢でみそとする。このとき砂糖を使う人もいる。水管や外套膜もゆでて適当に切り、みそ味のわたと和えたもの。オオノガイの水管などには独特の苦味やえぐみがあるが、このえぐみの元である皮膜をていねいにとってあるので食べやすい。意外にご飯に合う。[石垣さんに作っていただく 北海道根室市]
    オオガイのわたの醤油漬け 剥き身にして出たワタをていねいに洗う。これを生醤油に漬け込む。酒を入れる人もいる。写真は2週間漬け込んだもの。3日くらいから食べられる。珍味の類いではあるが、強いうま味と甘味があって実においしい。[北海道根室市でオオガイ掘りをしている方達に教わった通りに作った]
    オオガイのわたの塩から わたの塩からはオオノガイ漁を行っている漁師さんの家庭で作られているものだ。2024年6月24日の北海道根室市温根沼や春国岱でのオオノガイ漁の時にわたを分けてもらい、作り方を教わって作ったもので写真はちょうど4ヶ月目だけど、充分に熟成が進み、うま味が複雑化している。作り方はオオノガイワタに2分の1の塩と加えたもの。またそこに酒を加えたものの2種作った。非常にくせの強いものだというが、常温で作っても4ヶ月ではそれほど臭わないし、食べやすくおいしい。これを1年寝かせてみる。

    オオガイの刺身 大潮の日の解禁日に漁をしている人をつかまえてはオオガイ(オオノガイ)の食べ方などを聞いて回った。刺身では絶対に食べないという人と、うまいという人に分かれた。好きだという方が剥いて食べさせてくれた。水管を開いて海水で洗っただけだったが、実に甘く貝特有のうま味が濃い。

    関連コラム(郷土料理)

    記事のサムネイル写真北海道根室市、「おおがい」、わたの塩から
    北海道根室市は国内で唯一、オオノガイ漁が行われているところ。 2024年6月24日の北海道根室市温根沼や春国岱でのオオノガイ漁解禁日(解禁日は年2回)に漁を見に・・・ 続きを開く

    加工品・名産品


    おおの貝の干もの 根室湾中部漁業協同組合、組合員の方が6月と7月にとったオオノガイは、すぐさま剥き身にし、水管を取り出す。水管周り皮をていねいに取り、開いて干し上げる。数日かけて強く干し上げて出来上がる。このままでも食べられるが、軽くあぶって食べた方がうまい。少し渋味があるので多くは食べられないが、名品である。

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    おーの貝 山本周五郎(1903-1967)は昭和3夏〜4年の秋まで浦安で暮らす(現千葉県浦安市)。このときのことを題材にしたのが『青べか物語』だ。主人公が貝の活け場で貝をとっていたのを見咎められて、〈……砂の中から大きな灰色の貝を掘り出すと、それを持って私の方へ歩みよって来た。「こいつはおーの貝ってえだ」と男はその貝を私の手に渡して云った、「これならいくら採っても構わねえだよ。そううめえわけにゃーいかねえが、まずくって食えねえってこともねえだよ……〉。

    参考文献・協力

    『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)

    地方名・市場名

    オゴ
    場所三重県志摩市阿児 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オノカイ
    場所三重県津市、香川県丸亀市広島町釜ノ越・高松市・屋島町 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    クロクチ
    場所京都府宮津市 備考天橋立で仕切られた阿蘇海の特産品で、スーパーなどにも並ぶ。 
    カモガイ
    場所北海道函館市・網走市周辺 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オオガイ
    場所北海道根室市 参考聞取 
    バカガイ
    場所北海道釧路市厚岸、静岡県白須賀海岸 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    シラッケイ
    場所千葉県君津市坂田・人見・木更津市中込・中島・畔戸・久津間・吾妻・桜井・畑沢 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オオノ
    場所千葉県木更津市桜井・市原市八幡宿浜本町 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オノゲイ
    場所宮城県 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    アホーガイ
    場所岡山県児島湾 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オオノカイ
    場所岡山県日生・邑久郡朝日村宝伝(現岡山市)・下津井・甲浦村飽浦(現岡山市)、香川県小豆島福田村福田・仁生村二面・土庄町東土庄 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オー
    場所岩手県高田、岡山県黒崎村岩谷(現倉敷市)・小田郡木島村飛鳥(現笠岡市)、広島県呉市仁方町、山口県柳井・徳山市、愛媛県大三島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オオ
    場所広島県江田島市大柿町 参考『大柿町の海辺の生き物 町制45周年記念誌』(監修/久家光雄 編集/大柿町海辺の生き物調査団) 
    オイチンポ
    場所徳島県鳴門市 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ウウノガイ ウノガイ
    場所有明海 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オオノッケ
    場所東京都葛西 参考吉原努さん(江戸前漁師) 
    オムラガイ モンジュノシラカイ
    場所水産庁 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    チョウハチ
    場所福岡県津屋崎 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    チンポガイ
    場所静岡県浜松市舞阪弁天島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    シオフキ
    場所香川県さぬき市津田町北山猪塚・北山瀬之下 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ツベロクリ
    場所香川県坂出市王越町乃生浜峰・木沢 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オオハマグリ
    場所香川県多度津町見立 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    シリブト
    場所香川県宅間町大浜・積・粟島満・粟島西浜・粟島中新田・三野町大見・多度津町長浜・小田苫張・鴨庄白方 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オイ
    場所香川県小豆島内海町・坂手・西村・宅間町・多度津町・坂出市黒岩島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ヒトツメ
    場所香川県小豆島北浦村見目 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オノガイ
    場所香川県小豆島池田村入部 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オオバ
    場所香川県木田郡津田町 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    タチガイ
    場所香川県高松市神庄川窪町 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ミルガイ
    場所香川県坂出市瀬居島町本浦 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    オウガイ[生貝]
    参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 魚貝學習圖鑑(神戸伊三郎) 
  • 主食材として「オオノガイ」を使用したレシピ一覧

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