アキアミ

Scientific Name / Acetes japonicus Kishinouye,1905

代表的な呼び名アミ

アキアミの形態写真

雌は体長21ミリ前後に、雄は16ミリ前後になる。やや側扁し、全体に白い。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目サクラエビ上科サクラエビ科アキアミ属

    外国名

    Akiami paste shrimp
    言語英名 

    学名

    Acetes japonicus Kishinouye,1905

    漢字・学名由来

    漢字 秋醤蝦。
    由来・語源 秋にまとまってとれるアミのように小さなエビ。

    地方名・市場名

    アカヒゲ[赤鬚]
    場所新潟縣新潟市 参考聞取 
    アミ
    場所日本各地 備考単に。 参考聞取 

    生息域

    汽水域。富山湾、中海、駿河湾、三河湾、瀬戸内海、有明海。

    生態

    5月〜6月に孵化した夏期世代は夏に急成長して、8月〜10月初旬にかけて、越年世代となる個体を生み出す。
    越年世代ははじめの2ヶ月〜3ヶ月は成長するが冬期にはほとんど成長がとまり、春になり再び成長し始める。
    越年世代は5月〜7月に産卵。
    夏世代の寿命は2.5ヶ月〜3ヶ月。
    越年世代は9ヶ月〜10ヶ月。

    基本情報

    アミとはついているがれっきとしたエビの仲間。
    古くは汽水域に多産していたもの。
    最近では汽水域の乱開発と汚染で激減している。
    干しエビ、塩辛など加工品原料として重要なものだが、現在では供給が追いつかない状況。
    韓国でもキムチや料理などに利用されて重要。

    水産基本情報

    市場での評価 希に入荷してくる。値段は安い。
    漁期は9月〜11月。
    あみすくい網漁

    選び方

    新しいものほど透明感がある。白いものは古く、やがて黒ずんでくる。

    味わい

    旬は秋。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    調理法 塩辛、釜揚げ、かき揚げ、煮つけ(佃煮)
    岡山県ではとれたてのアキアミに塩をして、寝かせて塩辛にする。
    家々で作り方が異なり、違った味わいだという。
    これは佳肴となる。
    釜揚げ(塩ゆで)しても美味。
    あっさり煮ても、佃煮風にしてもうまい。
    また大根、白菜などと煮てもいい

    岡山県で作られるアミの塩辛
    薄味で煮たもの。

    好んで食べる地域・名物料理

    岡山県
    あみと大根の煮もの●アミをだしとして大根と似たもの。
    あみ煮大根●生のアキアミを使う場合と
    あみの生食い●生きているか、取れたてのものに生醤油をかけて食べる。
    漬けあみ(あみの塩辛)●イサザアミでも作る。岡山の名産品。『アマノ』(岡山県岡山市など)。

    加工品・名産品

    小えび釜揚げ●塩ゆでして、水分をとばしたもの。そのまま食べたり、和え物に使って美味。[マルヨ 静岡県静岡市清水区蒲原]

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『聞き書 岡山の食事』(農文協)、『岡山ふだんの食事』(鶴藤鹿忠 岡山文庫)、『児島湾』(同前峰雄 岡山文庫)、『大型甲殻類図鑑Ⅰ・Ⅱ』(三宅貞祥 保育社)
  • 主食材として「アキアミ」を使用したレシピ一覧

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