雌は体長21mm前後に、雄は16mm前後になる。やや側扁し、全体に白い。第2触角鞭は体長の2倍ある。触角は透明なものとやや赤みがかったものがある。[岡山県産]
アキアミの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
![雌は体長21mm前後に、雄は16mm前後になる。やや側扁し、全体に白い。第2触角鞭は体長の2倍ある。触角は透明なものとやや赤みがかったものがある。[岡山県産]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/259/Thumb630/20060104497_1.jpg)
![雌は体長21mm前後に、雄は16mm前後になる。やや側扁し、全体に白い。眼柄が長く眼が黒く大きい。第2触角鞭は体長の2倍ある。触角は透明なものとやや赤みがかったものがある。尾節附近に赤い斑紋がある。[新潟県新潟市産]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/259/Thumb630/20240229565.jpg)
![雌は体長21mm前後に、雄は16mm前後になる。やや側扁し、全体に白い。眼柄が長く眼が黒く大きい。第2触角鞭は体長の2倍ある。触角は透明なものとやや赤みがかったものがある。尾節附近に赤い斑紋がある。[新潟県新潟市産]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/259/Thumb630/20240229538.jpg)
![雌は体長21mm前後に、雄は16mm前後になる。やや側扁し、全体に白い。眼柄が長く眼が黒く大きい。第2触角鞭は体長の2倍ある。触角は透明なものとやや赤みがかったものがある。尾節附近に赤い斑紋がある。[新潟県新潟市産]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/259/Thumb630/20240229543.jpg)
![雌は体長21mm前後に、雄は16mm前後になる。やや側扁し、全体に白い。眼柄が長く眼が黒く大きい。第2触角鞭は体長の2倍ある。触角は透明なものとやや赤みがかったものがある。尾節附近に赤い斑紋がある。[岡山県産]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/259/Thumb630/20060104500.jpg)
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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目サクラエビ上科サクラエビ科アキアミ属外国名
学名
Acetes japonicus Kishinouye,1905漢字・学名由来
漢字 秋醤蝦 Standard Japanese name / Akiami
由来・語源 秋にまとまってとれるアミのように小さなエビであるため。
ニホンアキアミという別名もある。Kishinouye
岸上鎌吉(きしのうえ かまきち 慶応3年〜昭和4年 1867-1929)。東京帝国大学教授。動物学者・水産学者。水産学の黎明期に甲殻類、棘皮動物、魚類など様々な分野を研究した。地方名・市場名 ?
生息域
汽水域。河口域から内湾に生息している。
秋田県以南、富山湾、中海、瀬戸内海、有明海、利根川河口域、東京湾、駿河湾、三河湾。生態
5月〜6月に孵化した夏期世代は夏に急成長して、8月〜10月初旬にかけて、越年世代となる個体を生み出す。
越年世代ははじめの2ヶ月〜3ヶ月は成長するが冬期にはほとんど成長がとまり、春になり再び成長し始める。
越年世代は5月〜7月に産卵。
夏世代の寿命は2.5ヶ月〜3ヶ月。
越年世代は9ヶ月〜10ヶ月。基本情報
アミとはついているがアミの仲間(アミ目)ではなく、サクラエビ科で、れっきとしたエビの仲間(十脚目)だ。国内の内湾域だけではなく、中国や東南アジアにも生息している。国内で揚がるものをニホンアキアミと区別することもある。
非常に小型で一生の内に一度も海底にいることがなく浮遊生活をしているので、アミの仲間と思われたようだ。
新潟県、岡山県、有明海周辺、静岡県など川などの河口域で揚がっている。
古くは内湾や河口域でたくさんとれていたが、最近では汽水域の乱開発と汚染で激減している。
生鮮品としても、干しエビ、塩辛など加工品原料として重要なものだが、現在では供給が追いつかない状況となっている。
韓国でもキムチや料理などに利用されて重要。
珍しさ度 漁が不安定で、また地域が限られている。生の状態を見つけるのはかなり難しい。塩辛などの加工品は探せば手に入る。水産基本情報
市場での評価/希に入荷してくる。年々高騰していて、産地でも消費地でも非常に高級なものとなっている。加工品も高価だ。
漁法/船曳漁
産地/新潟県、富山県、静岡県、岡山県、大分県、福岡県、有明海周辺選び方
新しいものほど透明感がある。白いものは古く、やがて黒ずんでくる。味わい
旬は秋と春。漁期は個体群の発生に合わせて年2回。
非常に小さく、殻が軟らかい。ヒゲはとれやすい。
そのまま生で食べてもいいし、火を通してもいい。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
アキアミの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身)、揚げる(かき揚げ)、煮る(塩ゆで、佃煮、大根煮) 料理名に「赤ひげ」とあるのは新潟市産だからです。クリックで閉じます
アキアミの刺身((赤ひげの刺身) とれたてでなければ生では食べられないと思われるので、産地限定の味だと思われる。岡山県などではこれを「生食い」という。寿命の短い生き物であるが、成長しすぎると殻が硬くなり、生食に向かなくなる。
水揚げされたばかりの「赤ひげ」をさっと洗って、そのまま食べる。殻が軟らかいので気にならず、ヒゲもそれほど気にならない。身に甘味があり、エビ特有の風味がとても豊かである。
これだけは運がよくないと食べられないが、産地に行って食べても損のない味わいである。
アキアミのかき揚げ(赤ひげのかき揚げ) 小型のエビなのだからだれしも、揚げたくなると思う。どことなく想像しやすい味である。問題はエビの風味の強さと、殻が作り出すさくさくとしか食感である。その両方がこの上なく高い。クリックで閉じます
漁獲してていねいに洗ったものなので、洗うか否かはどっちでもいいのではないかと思う。ゴミなどがないかどうか見て小麦粉を振り混ぜる。衣を最低限加えて平たく楕円形に伸ばして高温で短時間揚げる。好んで食べる地域・名物料理
新潟県、岡山県、静岡県など日本各地。塩辛にしたり、かき揚げになり、煮たりもする。アミ煮大根 福岡県豊前海の郷土料理。大根を薄いしょうゆ味で煮て、アミを加えて煮て仕上げる。生のアミでもいいが、塩辛(漬けアミ)を使ってもいい。塩辛のときには最初の醤油は不要だと思う。アミから出たうま味が大根に染みてなかなか味わい深い。『福岡県の郷土料理』(楠喜久枝 同文書院)クリックで閉じます関連コラム(郷土料理)
新潟名物、赤ヒゲ生食いに魅了される
新潟県新潟市は阿賀野川、信濃川が流れ込むところで、沖には佐渡が、思った以上に大きくうずくまっている。新潟市がいかに水産資源に恵まれたところか、一目瞭然である。・・・ 続きを開く加工品・名産品
塩辛 新潟県では「赤ひげの塩辛」、岡山県では「あみの塩辛」、九州では「漬けアミ」という。とれたてのアキアミに塩をして、寝かせて塩辛にする。家々で作り方が異なり、違った味わいだという。新潟県では漁師さんが作っているものが市場などで流通している。韓国産や中国産もあるが種はわからない。赤ひげの塩辛 新潟市を流れる信濃川、阿賀野川河口域でとれた「赤ひげ(アキアミ)」を、すぐに塩漬けにしたもの。秋と春に漁があり、漁師さんが作るものもある。比較的熟成がすすんでいて、強いうま味がある。酒にも合うが、ご飯に乗せて食うとたまらない。[古川鮮魚 新潟県中央区本町]クリックで閉じます釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/古川鮮魚・新潟漁業協同組合(新潟県新潟市)
『聞き書 岡山の食事』(農文協)、『岡山ふだんの食事』(鶴藤鹿忠 岡山文庫)、『児島湾』(同前峰雄 岡山文庫)、『大型甲殻類図鑑Ⅰ・Ⅱ』(三宅貞祥 保育社)