マルエゾボラ

マルエゾボラの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
13cm SL 前後になる。貝殻は厚みが薄く、淡いベージュである。全体に丸味が強く肩は張らない。螺肋は太さが同じで非常に細く弱い。軸はねじれ縫帯が出来る。[釧路産 13cm SL]
13cm SL 前後になる。貝殻は厚みが薄く、淡いベージュである。全体に丸味が強く肩は張らない。螺肋は太さが同じで非常に細く弱い。軸はねじれ縫帯が出来る。[釧路産 13cm SL]
13cm SL 前後になる。貝殻は厚みが薄く、淡いベージュである。全体に丸味が強く肩は張らない。螺肋は太さが同じで非常に細く弱い。軸はねじれ縫帯が出来る。[釧路産 13cm SL]
珍魚度・珍しさ★★★
がんばって探せば手に入る
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門腹足綱前鰓亜綱真腹足目アッキガイ超科エゾバイ科エゾボラ亜科エゾボラ属
外国名
学名
Neptunea amianta (Dall, 1890)
漢字・学名由来

漢字/丸蝦夷法螺 Standard Japanese name / Maruezobora
由来・語源/黒田徳米の命名(1936)。肩の張り、螺肋が弱く、丸味があるため。
別名、アラスカエゾボラは波部忠重、伊藤潔の命名。
Neptunea amianta (Dall, 1890) の模式産地はサンタバーバラ諸島。
参考文献/『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)

Dall
William Healey Dall(1845-1927)。アメリカの博物学者。多くの軟体類を記載。特にアルバトロス号による日本近海で採取された貝の研究も行っている。国産貝類の多くを記載。
地方名・市場名

概要

生息域

海水生。
北海道〜アラスカ。

生態

基本情報

北海道以北にいるやや大型のツブ(エゾボラ属)で、入荷量はごくわずかである。ツブの同定は非常に難しい。マルエゾボラは正体不明の希少なツブのひとつだと思っている。
珍しさ度 食用として流通しているようだが、探すのは至難の業。

水産基本情報

市場での評価/めったに流通することはない。
漁法/カゴ漁
産地/北海道

選び方・食べ方・その他

選び方

原則として生きているもの。

味わい

旬は不明。
貝殻はエゾボラ属の中では薄くもろい。軟体には模様がなく、色が淡い。

栄養

危険性など

唾液腺にテトラミンをもつ。テトラミンはNeptunea(エゾボラ属)の巻き貝の唾液腺に含まれるもので、足を割るとクリーム色の柔らかなゼリー状の物体がある。これが唾液腺。ここにテトラミンが含まれている。テトラミンはNeptunea(エゾボラ属)以外にはスルガバイ(エゾバイ科エゾバイ属Buccinumのスルガバイ、フジツガイ科のアヤボラなどにも含まれる。食べると後頭部の激しい痛み、目眩、酒に酔ったような状態になり、吐き気、眼底の痛みをともなう。発症する唾液腺の量は個人差がある。

食べ方・料理法・作り方

マルエゾボラの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身)
マルエゾボラの刺身 足(身)は比較的柔らかいために食感が弱い。甘味はほどほどあり、貝らしい風味も楽しめる。わたはこくがあり強いうま味がある。
足と内臓を取り出し、消化器官の部分を取り去る。足を半割にしてテトラミンを取り去る。足は最初はそのままぬめりをもみ出し、仕上げに塩を加えてもむ。水洗いして水分を切り、薄めに切りつける。ワタは塩ゆでにして粗熱をとり、水分をきる。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど