202006/25掲載

湯がけ・長崎県の湯がけ

皮つきの刺身に湯をかける

マゴチに湯をかける

長崎県雲仙市小浜富津・平戸市度島で作られているもの。他の地方でも作られているはずだが、まだ情報を収集できていない。
地域によって魚種が代わる。
魚を皮付きのまま湯通しするのを「湯引き」といい。中まで火が通るが生に近い食感がある。
これに対し、三枚に下ろして腹骨と血合い骨を取った状態で湯をかける「湯がけ」がある。
「湯がけ」は皮と表面だけ白く霜降り状態になり、中は生である。
日本料理の皮霜造りと違うところは、刺身状の形に切ってから、皮の方から湯をかけることだ。
皮霜造りとあまり代わらないが、汎用性が高い。皮に厚みがあり、強いものでもいい。
マゴチ、マダイ、オニカサゴ、キュウセン、イサキなどが向いている。

皮の味が生きる

マゴチの湯がけ

皮霜造りと同じものであるが、切りつけた断面も霜降り状になる。
皮つきのまま切って湯をかけるので、より熱が通りやすい。
魚種によっては少し厚めに切りつけるとおいしい。
酢みそ、柚子胡椒、わさび醤油で食べてもいい。


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