木更津産のきれいなアサリを買っていろいろと

東京湾木更津のアサリはとても美しい


神奈川県小田原市にある生命の星地球博物館、佐藤宏さんに教わったことだが、アサリには外套膜に塗り壁職人がいて、貝殻をどんどんどんどん作り出す。
中に色素を吐き出す能力のある異端児細胞が生まれる。
その塗り壁職人の異端児が様々な模様を作り出している。この模様に一定のパターンがあるが、そのシステムは解明されていない。

熱にも弱いし、経年劣化が激しいし


またマルスダレガイ科の二枚貝の色素は熱で退色する。
これも不思議といえば不思議。
だからマルスダレガイ科の二枚貝は貝屋のターゲットになりにくい。

国産とはいえ、小さいとどうしても安い


東京湾内房、千葉県木更津でとれるアサリは国内でももっとも色彩豊かで美しい。
美しいけど、アサリの値段はきれいだから高いのではなく、大きさで決まる。
千葉県内房のアサリ漁は昔はとても盛んだったが、今や存続の危機を迎えている。
一度、アサリの資源が壊滅的なダメージを受けているからだ。
今回、近くで売られていた木更津産も3cm が最大で非常に小さい。
当然、とても安い。
ちなみにアサリは全国的に減っているし、輸入アサリの産地、黄海・渤海でも埋め立てなどアサリは安泰ではない。

アサリの学名はあまりにも変だし、タイプ標本大丈夫か?


ついでに、アサリという動物について。
アサリの記載はとても変だと思う。
19世紀イギリスでの記載だけど、たぶんタイプの貝殻がないんじゃないか? このタイプあるなしは重要なことだと思う。
分類学的な負の遺産である可能性がある。
ひょっとしたらサザエ同様新種記載すべきかも。


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