謎の多いコエゾボラモドキを焼きツブにして食らう

岩手県・宮城県・福島県のNeptunea は特徴的な個体群だと思える


エゾボラ科の巻き貝は食用としても非常に重要である。貝の収集家ではなく、食文化を研究しているのでエゾボラ科に関しては我がデータベースなりに、明確に種を規定したいと思っている。
手初めに三陸に多いコエゾボラモドキから。
コエゾボラモドキは、北海道道東などに多いエゾボラモドキに似ている。『日本近海産貝類図鑑 第二版』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)のコエゾボラモドキの画像は殻皮が感じられず、むしろエゾボラモドキに近い。ここでは形態に関しては『北の貝の仲間たち』(樋口滋雄)の殻皮が目立ち、殻が非常に薄いタイプが真のコエゾボラモドキと考えた。

分類に苦しみながらも、焼きツブはちゃんと堪能する


分類学的に苦しみつつだが、久しぶりに宮城県産を手に入れたので焼きツブにする。焼きツブは足のつけ根にある唾液腺を取る必要がある。足を引き出して切れ目を入れてとってもいいが、ここでは軟体部分を引き出して、唾液腺を取る。
早く焼き上がるように適当に切り、貝殻に戻す。
これを焼いて、沸き立ってきたら醤油と酒で味つけする。
室蘭で会った老人の話では北海道では、おやつみたいなもので、街角で売られていた焼きツブを歩きながら食べたりしていたらしい。
確かに酒などがなくてもというか、酒を飲むのを忘れるほどにうまい。
宮城県気仙沼市の長山商店さんに感謝!
協力して頂いた、仙沼市海の市『魚介類 濱喜』の佐藤誠さんにも感謝いたします。


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