コラム

触ると離れられなくなる、石川雅一さんの器

茂木町の隣町が益子町


ボクは唐津屋(l東日本では瀬戸物屋)の息子である。
器好きというか、人がましいもの、有機的なものが好きだ。
敢えて言うと人工的な無機質なものが嫌い。
小売業をしている最中に、PCが「すはさび」を調べろ、とボクに呼びかける。
一昨年カレンダーに入れたもので、去年は行けなかったので行くしかない。
最近のPCはこんなことまでしてくれる。
目的地は栃木県茂木町(もてぎまち)だけど、隣町は益子町(ましこまち)じゃないか。

駒場東大前『べにや民芸店』で、先月会ったのが石川雅一さんで、その南窓窯があるのが益子町なのだ。
雨が降っているし、どうやらぎっくり腰のようだし、寄るのはやめようかやめまいか、迷った末に寄ることにした。

色がいいのはもちろん、触ったときの温さがいい


そこで見せてもらった器が今回のものだが、見ただけではよさがわからなかった、触ったらめちゃくちゃでござりまするがな、な気分になった。
石川県から移築した天井の高いやや薄暗い中、じっくり見ると、両手で水をすくう形にしたようで、釉薬は青灰色をしていて、土は明るい。

離れようとしても離れない


もらって帰るわけにもいかないし、でも手から離れないし。
どないしたら、ええんだろうと思案していたら、連れ帰ることになった。

石川さんとその奥様にはまことにありがとうございました。
でもこの器、ボクと一緒に帰りたいな、と言っていた。
それが聞こえたので、どうしても。


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