小ヤリのアヒージョ

スペインで食べてみたいアヒージョ


今市場には、小ヤリと大ヤリが並んでいる。ヤリイカは1年しか生きられないので、この大きさの分だけ産卵期が長いということになる。
市場で小ヤリは比較的安いので特売していることも多く、ついつい手が出てしまう。スーパーにも普通に並んでいるのは比較的安いからだろう。
鮮度のいいものは胴の部分は刺身で、げそや鰭(いちばん後ろの部分でロケットの先端に見える部分)は焼いたり炒めたりと、いろんな料理にできる。
バゲットを買ったばかりなので、今回はアヒージョにした。このスペイン料理の我がデータベース最初の写真はポジフィルムなので、かれこれ20年以上前には作っていたことになる。ただ、メモにはアヒーとしか書いていない。名前はともかくなぜ作り方を知ったんだろう? と考えてみるとどうやら専門書に新メニューの提案としてあったもの、という記憶が蘇ってきた。
国内でアヒージョという料理が比較的一般的になったのはここ10年来のことだ。ちなみにミレニアムの年、スペイン旅の土産に陶器のカスエラをいただいている。思った以上に割れやすいので、残ったカスエラは長々と食器棚の奥に眠らせたままだ。
外食では2、3度しか食べていない。いちばんおいしかった店のはオリーブオイルがやけにたっぷりで、エビよりもオイルが主役のようだった。あれが普通であるのか否か、スペインに行き確かめたいと思うが金はなし、だ。

やはりワインとバゲットが合う


小ヤリのげそは開いてていねいに汚れなどを落とし、1尾分を半分にする。刺身にしたときの切れ端なども使うといい。
火にかけられる器にたっぷりのオリーブオイル、辛い唐辛子(尾鷲の虎の尾)、大量のにんにく、げそを加えて火をつける。後は自分好みの火の通り加減で食べる。
今回は塩気は加えず、赤いパプリカのマッサを乗せて、適当に混ぜて食べた。やたらに白ワインに合うのはにんにくのきいたオリーブオイルのせいだろう。スペイン産といきたかったが、今回は山梨は勝沼、やや甘口の1升瓶の白だ。
げそを食い尽くしたら、バゲット3分の1でオリーブオイルをきれいに拭き取りお昼にする。昼ワインってきくなー。


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