25cm SL前後になる。大型で、非常に貝殻が硬くコツゴツして無骨、いぼの列がある。殻口は白く、外唇に棘状の突起がある。ナンカイボラよりも突起がはっきりして、文様も鮮やか。[24cm SL ・0.75kg]
ボウシュウボラの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
![25cm SL前後になる。大型で、非常に貝殻が硬くコツゴツして無骨、いぼの列がある。殻口は白く、外唇に棘状の突起がある。ナンカイボラよりも突起がはっきりして、文様も鮮やか。[24cm SL ・0.75kg]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/575/Thumb630/boushu00.jpg)



![25cm SL前後になる。大型で、非常に貝殻が硬くコツゴツして無骨、いぼの列がある。殻口は白く、外唇に棘状の突起がある。ナンカイボラよりも突起がはっきりして、文様も鮮やか。[24cm SL ・0.75kg]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/575/Thumb630/boushu000.jpg)
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珍魚度・珍しさ
★★
少し努力すれば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門腹足綱前鰓亜綱中腹足目(盤足目)ヤツシロガイ超科ホラガイ科ホラガイ属外国名
学名
Charonia lampas (Linnaeus, 1758)漢字・学名由来
漢字 房州法螺 Standard Japanese name / Boushubora
由来・語源 千葉県(房州)に多い巻き貝という意味か。目八譜より。
Charonia lampas sauliae (Reeve,1844)→Charonia lampas (Linnaeus, 1758)Reeve
Lovell Augustus Reeve (ロベル・オーガスタス・リーブ 1814-1865)、イギリス。貝類学者。
目八譜
1843(天保14)、武蔵石寿(武蔵孫左衛門)が編んだ貝の図譜のひとつ。図は服部雪斎が描く。武蔵石寿は貝類を形態的に類別。1064種を掲載する。現在使われている標準和名の多くが本書からのもの。貝類学的に非常に重要。地方名・市場名
生息域
海水生。潮間帯から水深50mの岩礁域。
房総半島、山口県以南。
フィリピン。生態
冬に産卵。
ヒトデ類を好んで食べる。基本情報
ほとんど世界中に生息している、Charonia lampas (Linnaeus, 1758) の浅場にいるタイプだ。深場にいるタイプをナンカイボラという。
房総半島・山口県日本海側以南の、外洋に面した岩場などに普通の大型の巻き貝。専門に狙う量はなく、イセエビ漁や浅い海域での刺し網などにかかってしまうもの。
食用とはなるが唾液腺、ワタなどにフグ毒と同じ成分があり、食べるのは筋肉のみ。貝殻が硬く、食用にするための下ごしらえが大変であるために、日本各地で細々と食用となっているもの。味はいい。
また大きくて美しい貝殻はホラガイ同様に楽器に、装飾品などに加工される。
水産基本情報
市場での評価 関東では入荷量は少ない。値段は安い。
漁法 刺し網
主な産地 千葉県、神奈川県、徳島県ほか選び方
生きのいいもの。古くなると貝殻の色合いが薄くなってくる。味わい
旬は不明。
食べるのは足(筋肉)のみ。内臓にはフグ毒が見つかっている。
貝殻は硬くて厚みがあり、重い。割るのは非常にたいへん。栄養
ー危険性など
フグ毒(テトロドトキシン)を持つ。毒性があるのは中腸腺(消化器官と肝臓にあたる)だけだが、毒性は非常に強い。基本的に内臓はすべて廃棄した方がいい。食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ボウシュウボラの料理法・レシピ・食べ方/生食(刺身)、煮る(煮浸し)関連コラム(料理法・レシピ)
「ほらがい」、ボウシュウボラ・ナンカイボラの下ろし方
ラガイ科ホラガイ属の巻き貝は国内に2種。琉球列島にいるホラガイと、ボウシュウボラである。 ボウシュウボラには深場にいるタイプがあってナンカイボラとされている。・・・ 続きを開く好んで食べる地域・名物料理
千葉県内房。加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
■ 内蔵からフグ毒が発見されている。
■ 楽器、法螺貝の材料のひとつ。山伏などが修業に使う。
■ 漁村、海辺などで食用とされている。
フジツガイ科について◆
■ 形、大きさは多様。
■ 肉食性。棘皮動物のヒトデなどを襲う。
■ 軟体(足)に斑紋があることが多い。
■ 国内に40種以上。
■ 食用となる貝にはアヤボラ、ボウシュウボラ。
■ ホラガイ、ボウシュウボラなど楽器として使われることがある。(山伏が修業時、軍師が合戦時に吹いた。「法螺を吹く」などの語源)
■ 唾液腺などにテトラミンやフグ毒、解明されてない毒を持つものがある。注意が必要。参考文献・協力
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)