SL20mm前後になる。三角形でスヌーピーの顔を思わせ、薄くて膨らみは弱い。色合いは様々で筋のある固体もある。
ナミノコガイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★
食用として認知されていない味の評価度
★★★★★
究極の美味
分類
軟体動物門二枚貝綱異歯亜綱マルスダレガイ目フジノハナガイ超科フジノハナガイ科ナミノコガイ属外国名
学名
Donax cuneatus Linnaeus, 1758漢字・学名由来
漢字 波の子貝、波子貝
由来・語源 『目八譜』より。波打ち際にいて、波乗りするように移動する。これを波打ち際で遊ぶ子に見立てたもの。Linnaeus
Carl von Linné(カール・フォン・リンネ 1707-1778 スウェーデン)。二名法を確立。
武蔵石寿
武蔵石寿(むさし・せきじゅ 玩珂停、明和3-万延元年 1766-1861)。石寿は号、本名は武蔵孫左衛門。450石取りの旗本。赭鞭会。本草学、貝類。西洋の新しい分類学も取り入れようとしていた。『目八譜』(掲載1064種)、『甲介群分品彙』(掲載605種)、『介殻稀品撰』など。現在使われている標準和名の多くがここから来ている。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。波打ち際、砂浜。
房総半島以南。熱帯インド・太平洋域。生態
ー基本情報
波打ち際などにいる非常に小型の貝。各地で採取して食べている可能性があるが、実際に食べて、売買の対象としているのを確認しているのは鹿児島県東市来町のみ。
味の良さをしっている人も少ない。水産基本情報
市場での評価 一般に流通しない。
漁法
産地 鹿児島県選び方
触って反応するもの。水管などがよく動くもの。味わい
旬は春から秋。
貝殻は薄く、歩留まりは良い。
身(軟体部)は思った以上に大きく、熱を通しても硬くならない。
非常に濃厚な旨みがあり、いいだしが出る。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ナミノコガイの料理法・調理法・食べ方/みそ汁、ボンゴレ、酒蒸し(ワイン蒸し)、炊き込みご飯クリックで閉じます
ナミノコガイのみそ汁 鹿児島県ではみそ汁にするのが一般的。意外に砂を噛んでいなかったが、年間を通して見てみる必要がある。ザルなどに入れてキレイに洗い。鍋に入れて水から煮出すか、湯に入れるか、どちらでもいい。水から煮出すとだしが濃厚になるが、身が痩せる。湯に入れると逆になる。みそ汁と言ったらアサリ、シジミというのが基本だが、それ以上に美味かもしれない。
ナミノコガイのワイン蒸し 持ち帰ったらていねいにザルなどに入れてざくざくと洗う。フライパンにオリーブオイル・にんにくを入れて熱し、にんにくの風味がたってきたら貝を入れる。オリーブオイルをからめ、白ワインを加えて短時間貝殻が開くまで蒸し煮にする。身のうまさも貝類の中で最上級。蒸し汁で食べるパンも美味。クリックで閉じます
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
『九州発 食べる地魚図鑑』(大富潤 南方新社 2011)、『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本産軟体動物分類学 二枚貝綱/掘足綱』(波部忠重 北隆館 1977)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)