ドスイカ

Scientific Name / Berryteuthis magister (Berry,1913)

ドスイカの形態写真

外套長40cm前後。揚がったばかりのときはスルメイカに似ているがふくらみが強く、胴が短い。触ると皮が柔らかく手でむける。また鮮度が落ちてくると皮に皺が寄り、薄汚くなる。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    軟体動物門頭足綱鞘形亜綱十脚形上目ツツイカ目開眼亜目テカギイカ科ドスイカ属

    外国名

    学名

    Berryteuthis magister (Berry,1913)

    漢字・学名由来

    漢字 不明
    由来・語源 富山県(越中)での呼び名。

    地方名・市場名

    ヤワライカ
    場所新潟県糸魚川市能生 

    生息域

    海水生。三陸以北、北海道太平洋、オホーツク海。亜寒帯北太平洋一帯。
    水深300m以深に多量に分布。

    生態

    基本情報

    日本海、北海道などでときにまとまって揚がるもの。
    鮮度落ちが早いので。主に産地である日本海、東北、北海道などで食べられている。
    イカとしては生食用ではなく主に煮たり、焼いたり、揚げたりする。
    総菜などに加工されてもいる。

    水産基本情報

    市場での評価 主に北海道、東北で流通。関東では希。
    漁法 底曳き網
    産地 北海道

    選び方

    見た目が悪く皮が薄汚いくなりやすいので外見での判断は難しい。触って張りのあるもの。古いと身が崩れてくる。

    味わい

    旬は不明
    身は柔らかく、内臓が大きい。鮮度が落ちやすく、身が柔らかく水分が多い。
    刺身にしても味がない。胴よりも足の方が味がいい。
    手をつけると熱く感じる湯(50度前後)に1分以上つけると皮が取りやすくなる。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    炒める(中華風炒め)、ゆでる(酢のもの、ぬた)、揚げる(天ぷら)、煮る(煮つけ)

    ドスイカの酢のもの酢のもの 基本的には手がつけられないくらいの湯につけて、皮を剥いてから料理するが、この場合には熱湯で1分くらいゆでて水の中で皮を剥いて水をよく拭き取る。これを適宜に切り、もんだきゅうりと合わせて酢のものにする。イカらしいうま味は少ないが悪くない味。
    ドスイカのぬたぬた 内臓を抜き、1分ほどゆでて水の中で皮を洗い流す。よく水分を拭き取り、細切りにしてゆでた九条ネギと合わせて、酢みそで和えたもの。写真は辛子酢みそで和えたものだ。
    ドスイカの中華炒め中華炒め 手が入れられない程度の湯に通して、皮を剥いて水気を切っておく。中華鍋にしょうが・にんにくのみじん切りと油を入れて火をつける。香りが立ってきたら青梗菜とドスイカを加えて強火で炒める。仕上げに鶏ガラスープと酒を加え、塩コショウで味を調える。
    ドスイカの天ぷら天ぷら 水分が多いのでかき揚げにしてみたら、イカらしい味わいが野菜などで消えてしまう。単に衣をつけてあげるとしっかりイカのうま味が感じられて悪くない味になった。
    ドスイカの炒め煮炒め煮 ごま油にねぎ・しょうがを入れて火をつけて香りが立ってきたらイカを入れて少し炒める。ここに酒、しょうゆ、みりんでこってりと甘辛く味つけしたもの。
    ドスイカのお好み焼きお好み焼き 大阪風のお好み焼きに入れてみた。あまりイカらしいうま味が感じられないのが残念ではあるが、使えなくはない。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『世界イカ類図鑑2005』(全国いか加工業協同組合)
  • 主食材として「ドスイカ」を使用したレシピ一覧

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