大ヒゲダイの刺身6日間

新しいと味がない、のはていねいに処理されているから


ヒゲダイは関東近海では明らかに水揚げ量が増えている。
ただ、流通量は未だに少なく、手に入れるのは至難である。
我がサイトのデータも少ないので、今回の7月の個体は貴重である。

さて、7月の個体は脂こそ少なかったものの、身に張りがあり、うま味豊かでもあった。
データを見ていくと、9月くらいから身に脂が混在して、脆弱になり、12月には脂が皮下に層を作る。
ただ本種に関しては脂ののりだけで味は判断できない。

さて、大形だったので撮影に丸一日かけた。
青木太一さんによってていねいに血抜きされていたので、翌日から刺身で食べたが、おいしいけど味がなかった。
透明感のある身で実にきれい、食感もいいけど、食べ頃ではなかった。

あぶって造ると、申し分のない味になる


せっかくなので皮目をあぶって切りつけたら、断然、こちらの方が上である。
皮は厚みがあってやや硬いが、熱を受けるとほどよい軟らかさになり、強いうま味がある。
一切れの完成度が高い。

3日目からヒゲダイのおいしさが堪能できるように


持ち帰ってから3日目から味が出て来た。
実はボクにとってはこのくらいの脂で充分だし、うま味もあるのでついつい箸が伸びる。
本種はカワビシャ科ほどではないが、鰭筋(えんがわ)の身がとれる。
この部分の味わいは濃厚である。

4日目からは味が安定してきた


4日目、5日目、6日目と申し分のない味で、残り少なくなって惜しくなってきた。
仕事で来た方にも食べていただいたが、酒がないのは悲しいというので5勺ほど提供した。
一切れの味が強く、非常に酒が進む。

鰭の筋肉はとっておきの味だと思う


ちなみにとっておきの鰭筋(えんがわ)を食べてみた。
これは新しくても、寝かせてもあまり味が変わらない。
体幹部分の身を凌駕する味である。

見た目は怪異だけど、身は実にきれい


神奈川県小田原魚市場の競り場に青木太一さん(すし処 海攻・Carry on)の魚が置かれていた。
今や相模湾に居着いた感のあるヒゲダイだが、体長42㎝・重さ3.9㎏などという大物は初めて見た。
活け締めで、しっかり血抜きをしたもので、当分、刺身で食べ続けて変化を見るつもりだ。
以上は前回も書いた。

水洗いする。鱗はすき引きする。
3枚に下ろして、皮を引いて刺身にする。
■すし海攻 小田原漁港 神奈川県県小田原市早川


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