聖子を探す旅7 三宮は土砂降りの雨、地を裂く雷 | コラム | 市場魚貝類図鑑

聖子を探す旅7 三宮は土砂降りの雨、地を裂く雷

乗り替えでしか降りたことがない三宮


1928年(昭和3年)、大坂市福島生まれの田辺聖子は大阪府大阪市福島の商店街、兵庫県尼崎市出屋敷・三和市場、兵庫県神戸市異人館通り、同市湊川神社上、そして兵庫県伊丹市と居を移している。ある意味、田辺聖子はエトランジェである。
1924年(大正13年)、神戸市元町生まれ陳舜臣が一時住んでいたのが異人館通りだ。神戸っ子の陳舜臣は、無国籍な神戸そのものの明るさと潔さがある。

大好きなふたりの作家が暮らしていた異人館通りは通ったことはあるが、通り過ぎただけだ。
だいたい観光地が嫌いなので、無理に行かなくてもいいかも、と三宮駅で考えていたら、急に当たりが暗くなる。
北の方を見るとモクモクと雲が沸き立つ。
そこにどーん、と重い地響きがきて、真横にいたオバチャンたちが「雷はんや」と騒ぎ始める。
雨が落ちてきたと思ったら、車のボンネットがとんとんを音を立てる。

驟雨沛然、ならいいが一向に雷はんも小さな雹混じりの雨も止まない。
がんばって雨が上がるまで待ち、生田神社を抜けるとまた雨が落ち始めた。

雷はんに大雨さんがボクを追いかけてくる


諦めてホテルにたどり着き荷物を置いて、すぐに外に出た。
空は黒い雲と、灰色の雲との斑模様で、なんとなくエレキを感じるのは、気のせいかしら。
なんとか大通りまで行き、バスで湊川公園まで行った、バスから降りた途端にまたどーんと鈍い音がして、嵐となる。
人工衛星饅頭という不思議な名の店の、締まったシャッターの軒で足止めを食う。
30分以上大雨の中我慢して地下を通って湊川駅で雨上がりを待つが一向に止まない。
駅構内に居酒屋があって、うれしいなと暖簾を潜ったら満席で、万事休す。

雷雨がなかったら、東山商店街は面白いだろう? と思っただけ


待つだけ待って雨の止み間を塗って東山商店街を歩く。
思った以上に大きな商店街だが、ほとんどの店がシャッターを閉ざしている。
中華料理店のオッチャンに聞いたら、「雷で客がみんな逃げはりましてん」とのこと。
気のいいオッチャンで神戸市の食の話を聞取する。

ここから東山商店街を上がり、店仕舞いしていた豆腐屋のオニイサンに、「このへんでご飯食べれるとこ、ありまへん?」と言って教えてもらう。

田辺聖子の小説の舞台は田辺聖子とともに引っ越す


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