朝市で教わったコシアブラのお握り
コシアブラをお握りにすると、天ぷらがどうでもよくなる
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標準和名のコシアブラと無闇にして、いいのかどうか、不安になる。
新潟県村上市でウコギ科の標準和名のコシアブラ、Chengiopanax sciadophylloides の呼び名があるはずだからだ。
村上市の本来の呼び名はなんだろう?
今急激に土地土地での呼び名が消滅しているのが残念でならない。
料理名もそうだが、土地土地の固有言語を大切にしたい。
なすすべもなく村上市の朝市(六斎市)ではコシアブラとして並んでおり、それをただ旅の人間として買ったことになる。
さて、朝市でご飯ものを売る店で見つけたのが、コシアブラのお握りである。
これ、欲しいと思ったら、バットの上から消えていた。
取り合いになるくらいの品だったのだ。
仕方なく朝市で買って、ゆでて塩を加えてとんとんと刻む。
ご飯に混ぜ込んで握る。
自分で握ったお握りはそんなにおいしくない、はずなのに3個握ったら、天敵に見つかったウサギちゃんのように消えてなくなった。
仕方がないのでもう3個って、たぶん食いすぎだけど、こんどはじっくりゆっくり食べる。
コシアブラの豊かな味わいに渋味と苦みに、豊かな緑の香りがご飯と一緒に口中で膨満する。
1個のお握りとしての完成度が非常に高く、考えながら食べている間にも味の暴走がとまらない。
この日から、コシアブラはお握りのために買うことと相成った。
素麺に合わせた天ぷらの影が薄くなる
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せっかくなので天ぷらも作る。
いつもは感激するはずなのに、思った通りの味で感激するでもなく、たんたんと食べる。
ボクの故郷、徳島県つるぎ町半田町、杉本製麺のそうめんと、これまた新潟で買ったウルメの煮干しでとっただしをつかった素麺つゆと合わせた。
さて、新潟県は朝市で有名だったはず、その朝市が急激に衰退している。
明らかに後継者不足だ。
しかも素材(魚貝類や野菜など)自体を買い楽しむのが基本の朝市なのに、若い世代は素材を知らない。
なんとかならないか?
朝市って楽しいを通り越して愛おしい
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新潟県村上市の六斎市は初めてだと思ったら、1980年代初めにおんぼろシビックで見に行っていたようだ。
当時の記憶はないが、朝市は人混みがして、身動きが取れなかったようだ。
残念ながら今やその片鱗もない。
さてコシアブラを見つけて値段を聞いたらびっくりするほど安かった。
安いのにやたらに量が多い。
「大きくなりすぎているからね(意訳)」
その4分の1でいい、と言ったらまだまだ多すぎで、悩んでいる隙に袋につめてホイっと渡してくれた。
なんと180gも入っていた。

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