シロカサゴ

Scientific Name / Setarches guentheri (Johnson, 1862)

シロカサゴの形態写真

体長25cm前後になる。頭部が大きく紡錘形。全体に赤く、ところどころ赤黒い。背鰭などが鋭く刺さると痛みが続く。前鰓蓋骨(えらぶたのところにある板状の骨)の後方にと棘が張り出している。この上部2本目が上下の棘とほぼ同じ長さなのがシロカサゴ。[沼津産赤みの深いもの]
シロカサゴの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
体長25cm前後になる。頭部が大きく紡錘形。全体に赤く、ところどころ赤黒い。背鰭などが鋭く刺さると痛みが続く。前鰓蓋骨(えらぶたのところにある板状の骨)の後方にと棘が張り出している。この上部2本目が上下の棘とほぼ同じ長さなのがシロカサゴ。[沼津産赤みの深いもの]前鰓蓋骨(えらぶたのところにある板状の骨)の後方にと棘が張り出している。この上部2本目が上下の棘とほぼ同じ長さなのがシロカサゴ。アカカサゴは非常に短い。[沼津産赤みの深いもの]体長25cm前後になる。頭部が大きく紡錘形。全体に赤く、ところどころ赤黒い。背鰭などが鋭く刺さると痛みが続く。前鰓蓋骨(えらぶたのところにある板状の骨)の後方にと棘が張り出している。この上部2本目が上下の棘とほぼ同じ長さなのがシロカサゴ。[沼津産赤みの弱い個体]前鰓蓋骨(えらぶたのところにある板状の骨)の後方にと棘が張り出している。この上部2本目が上下の棘とほぼ同じ長さなのがシロカサゴ。アカカサゴは非常に短い。[沼津産赤みの弱いもの]
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上目硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カサゴ亜目シロカサゴ科シロカサゴ属

    外国名

    学名

    Setarches guentheri (Johnson, 1862)

    漢字・学名由来

    漢字 白笠子(?)、白瘡子(?)。
    由来・語源 アカカサゴに比べて白いという意味合いか? 不明
    〈頬甲族カサゴ科シロカサゴ屬シロカサゴ Satarches albescens〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)
    〈カジカ目フサカサゴ科シロカサゴ亜科シロカサゴ属シロカサゴ〉。『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)
    〈カサゴ目フサカサゴ科シロカサゴ属シロカサゴ〉『日本産魚類大図鑑』(益田一、荒賀忠一、尼岡邦夫、上野輝弥彌、吉野哲夫 東海大学出版会 1984)
    現〈スズキ目カサゴ亜目シロカサゴ科シロカサゴ属シロカサゴ〉。

    地方名・市場名

    アカカサゴ
    備考アカカサゴとともにアカカサゴ、もしくは単にカサゴ。 

    生息域

    海水魚。200メートル〜400メートルの深い海に棲息。
    茨城県〜宮崎県の太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島、九州〜パラオ海嶺。西インド洋・西〜中央太平洋、西大西洋の暖海域。

    生態

    基本情報

    西太平洋インド洋の深海に広く生息。太平洋側の深場での底曳き網で揚がる。量的に少なく雑魚に近い上に棘があるので漁師さんなどに嫌われている。
    あまり美味でもないので安く、また流通も限られている。
    刺毒魚で鰭の棘は細くて鋭く、刺されると強い痛みがある。
    シロカサゴの鰓蓋のトゲシロカサゴ
    鰓蓋(えらぶた)の後方にと棘が張り出している。この上部の棘が同じように3本並んでるのがシロカサゴ。
    アカカサゴの鰓蓋のトゲアカカサゴ
    鰓蓋(えらぶた)の後方にと棘が張り出している。まん中が欠けて2本長いのがアカカサゴである。ほかにも違いはあるものの、ここを見るのがいちばん手っ取り早い。

    水産基本情報

    市場での評価 一般には流通しないもので産地でのみ利用されている。安い。
    漁法 底曳き網
    産地 静岡県、愛知県、三重県

    選び方

    味わい

    旬は秋から春。冬が最旬である。
    鱗は小さく柔らかい。皮は普通の厚さ、強さ。腹膜、口腔は黒く、こすっても手につかない。
    透明感のある白身で、やや水っぽくて軟らかい。
    肝はとても味がいいが小さい。
    棘がするどく刺されると痛み危険なので、背鰭など棘を切り取ってから料理する。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    シロカサゴの料理法・調理法・食べ方/汁(みそ汁)、煮る(煮つけ)、生食(焼霜造り)、焼く(塩焼き)

    シロカサゴの煮つけ 水分は多いものの鱗はほぼなくて、棘さえなければ扱いやすい魚だ。いちばん簡単なのは煮つけかも知れない。水洗いして湯通し、冷水に落として表面のぬめりなどを流す。これを酒・砂糖・しょうゆ味で煮た。酒・しょうゆ、砂糖の代わりにみりんを使ってもいい。身離れがよくイヤミのない味になる。


    シロカサゴの唐揚げ 骨張って見えるが、骨はあまり硬くない。唐揚げ向きの魚である。水洗いして背開きにして二度揚げしてみた。頭部も中骨も丸ごとサクサク食べられる。身の甘味も増しており、かなりの美味。
    シロカサゴのみそ汁 棘が強く、身に水分が多い。これが本種の安い理由だ。刺身などにすると味がない。静岡県沼津市戸田の漁師さんなどは、船で食べる昼ご飯などに本種をみそ汁にする。意外にも適度に身が締まり、うまいだしが出る。
    シロカサゴの焼霜造り(焼き切り) 身自体はやや水っぽくて味気ない。むしろ皮にうま味があるので、焼霜造り、皮霜造りなどにして美味である。水洗いして三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。表面をあぶり、急速冷凍の場所で凍らない程度に粗熱をとる。これを刺身に切る。

    シロカサゴの塩焼き 水分が多く身が痩せるが、塩焼き、素焼きにしてポン酢などで食べて美味。水洗いして水分をよくきり、振り塩をして30分以上寝かせてじっくり焼き上げる。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『原色魚類大図鑑』(安倍宗明 北隆館)
  • 主食材として「シロカサゴ」を使用したレシピ一覧

関連コンテンツ