ギマ

Scientific Name / Triacanthus biaculeatus Bloch, 1786

ギマの形態写真

25cm SL 前後になる。体表は非常に微少な鱗が皮膚と一体化してザラザラしている。体高があり側へんする。腹鰭は左右ともに1棘で非常に硬く鋭く、左右に開いたり、閉じたりできる。背鰭は6棘で第1棘が太く硬く鋭い。尾鰭は三角形に湾入する。
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25cm SL 前後になる。体表は非常に微少な鱗が皮膚と一体化してザラザラしている。体高があり側へんする。腹鰭は左右ともに1棘で非常に硬く鋭く、左右に開いたり、閉じたりできる。背鰭は6棘で第1棘が太く硬く鋭い。尾鰭は三角形に湾入する。25cm SL 前後になる。体表は非常に微少な鱗が皮膚と一体化してザラザラしている。体高があり側へんする。腹鰭は左右ともに1棘で非常に硬く鋭い。背鰭は6棘で第1棘が太く硬く鋭い。尾鰭は三角形に湾入する。25cm SL 前後になる。体表は非常に微少な鱗が皮膚と一体化してザラザラしている。体高があり側へんする。腹鰭は左右ともに1棘で非常に硬く鋭い。背鰭は6棘で第1棘が太く硬く鋭い。尾鰭は三角形に湾入する。25cm SL 前後になる。体表は非常に微少な鱗が皮膚と一体化してザラザラしている。体高があり側へんする。腹鰭は左右ともに1棘で非常に硬く鋭い。背鰭は6棘で第1棘が太く硬く鋭い。尾鰭は三角形に湾入する。25cm SL 前後になる。体表は非常に微少な鱗が皮膚と一体化してザラザラしている。体高があり側へんする。腹鰭は左右ともに1棘で非常に硬く鋭い。背鰭は6棘で第1棘が太く硬く鋭い。尾鰭は三角形に湾入する。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系フグ目モンガラカワハギ亜目ギマ科ギマ属

    外国名

    学名

    Triacanthus biaculeatus Bloch, 1786

    漢字・学名由来

    漢字/銀馬、擬麻、義萬(義万) Standard Japanese name / Gima
    由来・語源/「ぎま」は静岡県浜名湖での呼び名。
    ギマの皮がザラザラして木綿を麻のように硬くした布、擬麻(ぎま)に似ているからという説がある。『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)ただこれはかなり牽強付会である。
    〈brevirostris Schleg. ぎま(つのこ) 鹿児島  ぎま(つのこ) 駿河〉『帝国博物館天産部魚類標本目録.帝国博物館』(石川千代松・松浦歓一郎 1897/明治30年)
    〈ギマ Triacanthus brevirostris TEMMINCK & SCHLEGEL 本州中部以南・東支那海・臺灣・フィリピン・ジャバ・スマトラ及び東印度諸島に及んでゐる。本邦では希で熱帯地方に多い。普通食用に供しない〉『日本魚類圖説』(岡田彌一郎、内田惠太郎、松原喜代松 三省堂 初版1935)
    〈ギマ科ギマ属 ギマ Triacanthus brevirostris TEMMINCK et SCHLEGEL〉『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)
    〈ギマ 義萬 Triacanthus brevirostris Temminck & Schlegel (ギマ科) 濱名湖でギマと云う。……濱名湖沿岸殊に入出村では古來特に是を賞味するので、此附近の鷲津などからも大に入荷することがある。〉『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版)

    銀馬 単純に見た目どおりんの「銀馬」なのだと考えている。銀色(灰色)をしていて馬のような形から「銀馬(ぎんば)」、それが「ぎま」になった。この3文字が2文字に短縮される例は他にもありそうである。
    Bloch
    Marcus Élieser Bloch(マルクス・エリエゼル・ブロッホ 1723-1799 ドイツ)。医師、博物学者。ヨハン・ゴットロープ・テアエヌス・シュナイダー(Johann Gottlob Theaenus Schneider)とともに『110の画像付分類魚類学』を刊行。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。浅場の低層に生息。
    北海道南部〜、有明海、九州南岸の太平洋沿岸(鹿島以北には少ない)、少ないながら新潟県〜山口県の日本海、九州北西岸、瀬戸内海(少ない)、屋久島、沖縄(少ない)。
    朝鮮半島南・東南岸、インド〜西太平洋域。

    生態

    比較的浅い湾内に群れているようだ。東京湾では汽水域にまで入る。
    大量に粘液をだす。
    産卵期は6月から7月。
    内湾に入り込んできて産卵する。

    基本情報

    北海道南部以南の内湾に生息。浜名湖、三河湾などでは古くからたくさんとれた。相模湾にはあまりいない。また東京湾では見られなかったものが、木更津などで突然大量にとれて困ったことがある。
    腹鰭と背鰭に非常に大きくて硬く鋭い棘を持つ。また大量に水揚げされたり、大量の粘液を出すなどで危険だしやっかいな魚である。
    古く浜名湖などで好んで食べられたという記録が残っているが、棘と粘液とざらついた皮で料理するのはたいへんである。
    珍魚度 珍しい魚ではないが、流通しないので産地に行くしかない。

    粘液と棘と厚くてざらつく皮 体から大量の粘液を出す。漁の時にもやっかいだが、本種が水槽に入っていると粘液で他の魚を死なせてしまうと言う。
    棘は非常に強く長い。これも漁の時に網に引っかかり大変である。もちろんケガをしかねない。
    皮は非常に厚みがあり、表面の鱗がざらつく。

    水産基本情報

    市場での評価/入荷は非常に希。安い。
    漁法/定置網
    産地/静岡県、愛知県、千葉県など

    選び方

    味わい

    旬は秋から初夏。
    大量の粘液を出す。鱗は皮と一体化して硬い。皮ごと剥き取る。骨はあまり硬くはない。
    血合いは褐色を帯びた赤。透明感のある白身で熱を通すと締まる。
    肝はクセがなく美味。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ギマの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身、セビチェ)、煮る(煮つけ)、汁(みそ汁)、焼く(一夜干し)

    ギマの煮つけ 煮ると適度に身が締まり、嫌みのない味わいである。卵巣は取り立てておいしくはない。
    水洗いして適当に切る。これを湯通しして冷水に落としてぬめりを流す。これを酒・しょうゆ・水で煮る。みりん、砂糖などの甘味を加えてもいい。仕上げにしょうがの搾り汁を振っても、しょうがを一緒に煮てもいい。

    ギマの刺身 フグに近い魚なので、食感がとてもよく、噛むと味が出てくる。醤油でもいいが塩・柑橘類との相性がいい。
    血合いがすぐにくすむので、鮮度のいい内に水洗いして粘液を流し、皮を剥く。三枚に下ろして、血合い骨、腹骨を取り、そぎ造りにする。

    ギマのセビチェ 塩と柑橘類で締めることにより、心地よい食感が生まれ、非常に爽やかな味わいになる。スピリッツによく合う。
    水洗いして、血合い骨、腹骨を取る。これを小さく切り、塩とライム、辛い唐辛子、紫玉ねぎ(玉ねぎでも)でしめる。
    ギマのみそ汁 豊かなうま味の感じられるおいしいみそ汁になる。ご飯にも合う。
    あらや小さなものは水洗いして適当に切る。肝などはおいしいので一緒に使うといい。湯通しして冷水に落としてぬめりを流す。これを水から煮てみそを溶く。仕上げにしょうがの搾り汁をたらしすと飲み口が上品に。
    ギマの一夜干し 単純に塩焼きにしてもおいしいが、一夜干しにすると味わい深くなる。身離れがよく身に甘味がある。
    頭部を落とし、皮を剥き立て塩か振り塩をする。水分をよくきり半日干す。焼くと硬く締まるがうまい。仕上げに酒を塗ると香りがいい。

    好んで食べる地域・名物料理

    静岡県湖西市入出。
    入出村入出村 田中茂穂が述べているとおりに、本種を好んで食べている地域はほとんとみられない。唯一の例が入出村(静岡県湖西市入出)である。浜名湖西岸でもっとも漁業が盛んなところで、今でもギマを食べている。写真は湖西市鷲津漁協でギマが競りにかけられている光景。

    加工品・名産品

    釣り情報

    防波堤などからオキアミエサなどにかかる。

    歴史・ことわざ・雑学など

    〈浜名湖では昔から名物として賞味されている〉『東海の魚』(片岡照男 中日新聞社)
    〈濱名湖沿岸殊に入出村では古來特に是を賞味するので、此付近の鷲津などからも大に入荷することがある〉『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出)、『魚と貝の事典』(月賢二 柏書房」)、『東海の魚』(片岡照男 中日新聞社)、日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出)、『魚と貝の事典』(月賢二 柏書房」)、『東海の魚』(片岡照男 中日新聞社)、『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)

    地方名・市場名

    サンボンギリ[三本錐]
    場所愛知県知多 参考文献 
    コンノウ スッコベ
    場所有明海 参考文献 
    ギツバ ギッパ ギッペ
    場所静岡県浜名湖 参考文献 
    ギマ
    場所静岡県浜名湖・浜松市雄踏・湖西市鷲津 参考聞取 
    ツノギ
    場所高知県 参考文献 
    ツノキ
    場所高知県高知市浦戸 参考文献 
    ツノコ
    場所鹿児島県 参考文献 
    ギンカワムキ トゲハゲ ナンヨウツノハゲ
    場所別名 備考別名。 参考文献 
    ツノギマ
    場所愛知県一色 参考文献 
    ハリハゲ
    場所三重県尾鷲 参考聞取 
    ツノハゲ
    場所和歌山県串本市 参考聞取 
    ハゲ
    場所高知県高知市 参考文献 
  • 主食材として「ギマ」を使用したレシピ一覧

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