根室酔いどれ日記 2 まさかの夜ラは浅草軒
本降りの雨、冷たく寒い町でいっぱいのラーメンに救われる
居酒屋放浪記なんてテレビ番組があるが、目的の居酒屋が決まっているのに放浪記とはちゃんちゃらおかしい。へそで湯が沸くくらいに変だと思う。
ボクの場合、いつも行き当たりばったりなので、夜の町をひたすら放浪する。ただし翌日が早いので、飲むのは午後7時までと決めている。なかったら諦める。
歩いて15分くらいで北の酒場通りに着く。疲れ果てて足にきているので教わった居酒屋に入ったら、席にライター(たぶん持ち帰っていいってもん)がおいてあった。しかも隣ですぱすぱと煙が立ちこめる。
生まれてから一度もタバコを吸っていないので、こりゃたまらんと席を替えてもらったが、なんとなくヤーな気分が立ちこめる。まずくはないけど早々に去る。
本降りの雨で、非常に冷たく寒い。帰ろうかな? そろそろ眠ろうかな? と根室で考えていたら目の前にラーメン屋があるではないか。
いい感じだったので、引き戸をあけて入ったら、もっともっといい感じだった。もうひとつ飲み足りないので、コップ酒を飲みながらラーメンを待つ。
話の寄り道をすると、ラーメンと酒、もしくは焼酎は、博多長浜でからんできたオヤジに無理強いされたことに始まる。無理強いされてよかったと思っている。
ほどなくやってきたラーメンをゆったり食べながら、酒もやる。もちろん博多のようにラーメンに酒を入れたりはしない。
あっさりしたスープなのに、味の奥深さがある。ラーメン通ではないが麺も上等だと思う。