近江・若狭丁稚羊羹を探す旅05 滋賀県西浅井塩津の「がらたて」
このつやつやした葉に心を持って行かれる

長浜に来ると、といったもので、要するに徳島県人に馴染みのサルトリイバラの「かしわ餅(一般名称で植物の葉、を膳に用いる餅という意味)」は買わずにいられないのである。
ボクの生まれた徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)では餅ではなく小麦粉生地を蒸かしたものだったが、滋賀県のものはまごうことなく餅である。
ちなみにカシワ(柏)を膳(かしわ)にする東日本と、サルトリイバラを使う西日本に分かれる。
滋賀県が必ずしも「がらたて(サルトリイバラ)」なのかわからないが、有間皇子の歌のように、いちばんありふれた、手に入れやすい葉を膳にしたその名残である。
念のために滋賀県長浜市西浅井でサルトリイバラを探したら、いとも簡単に見つかった。