キンシバイ

Scientific Name / Nassarius glans nipponensis Kuroda & Habe, 1971

キンシバイの形態写真

46mm SL 前後になる。円錐形で殻は平滑(すべすべしている)。10本前後の褐色の糸状の文様が貝殻周りにある。
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46mm SL 前後になる。円錐形で殻は平滑(すべすべしている)。10本前後の褐色の糸状の文様が貝殻周りにある。46mm SL 前後になる。円錐形で殻は平滑(すべすべしている)。10本前後の褐色の糸状の文様が貝殻周りにある
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      🤚
      食用不可
    • 味の評価度


    分類

    軟体動物門腹足綱前鰓亜綱新腹足目アクキガイ超科ムシロガイ科オリイレヨフバイ属

    外国名

    学名

    Nassarius glans nipponensis Kuroda & Habe, 1971

    漢字・学名由来

    漢字/金糸貝 Kinsibai
    由来・語源/武蔵石寿『甲介群分品彙 1836』より。貝殻に金色の糸状の模様があるため。
    模式標本/熊本県天草富岡
    Kuroda
    黒田徳米(くろだ とくべい Kuroda Tokubei 1886-1987 兵庫県淡路島)。貝類学者。日本貝類学会創設者で、会長にもなった。同郷の平瀬與一郎の平瀬商店に丁稚奉公にあがり、貝類の収集、のちに分類にたずさわる。
    Habe
    波部忠重(はべ ただしげ Habe Tadasige 1916-2001 兵庫県)。貝類学者。マダカアワビの記載など、貝類の分類に多大な業績を残しただけではなく多くの貝類図鑑を作る。貝類学会会長も務める。
    武蔵石寿
    武蔵石寿(むさし・せきじゅ 玩珂停、明和3-万延元年 1766-1861)。石寿は号、本名は武蔵孫左衛門。450石取りの旗本。赭鞭会。本草学、貝類。西洋の新しい分類学も取り入れようとしていた。『目八譜』(掲載1064種)、『甲介群分品彙』(掲載605種)、『介殻稀品撰』など。現在使われている標準和名の多くがここから来ている。

    地方名・市場名

    生息域

    海水生。潮間帯〜水深20mの砂泥地。
    [長崎県橘湾]、相模湾以南。熱帯インド-太平洋。

    生態

    基本情報

    テトロドトキシンを体にため込むために食用不可。貝類の中でももっとも毒性が強いので要注意。
    むしろ収集の対象だ。
    小笠原産には縫合下に結節のある、イボキンシバイと呼ばれる変異個体がいる。

    水産基本情報

    選び方

    味わい

    栄養

    危険性など

    テトロドトキシン(TTX)を含むので食べると危険。内臓には1gでヒトの致死量に達するほど。筋肉にも1000MU/gを超える高い毒性がある。長崎県と熊本県で食中毒を発生させている。


    見た目 外観からは猛毒の貝だとはとても思えない。筋肉は大きく内臓もきれいだ。全軟体が食用不可である。

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/佐藤厚さん(長崎県雲仙市)
    『毒魚の自然史【毒の謎を追う】』(松浦啓一・長島裕二 北海道大学出版会 2015)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)、『日本近海産貝類図鑑 第二版』(奥谷喬司編著 東海大学出版局 20170130)
  • 主食材として「キンシバイ」を使用したレシピ一覧

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