カライワシ

Scientific Name / Elops hawaiensis Regan,1909

カライワシの形態写真

83cm SL 前後になる。鱗が小さく非常に細長い。喉板があり、口は大きくその後縁は目の後縁を超える。[86cm TL, 77cm SL ・重さ2.9kg]
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83cm SL 前後になる。鱗が小さく非常に細長い。喉板があり、口は大きくその後縁は目の後縁を超える。[86cm TL,  77cm SL ・重さ2.9kg]80cm SL 前後になる。鱗が小さく非常に細長い。喉板があり、口は大きくその後縁は目の後縁を超える。[92cm TL,  83cm SL ・重さ4kg]口は大きくその後縁は目の後縁を超える。喉板があり、口は大きくその後縁は目の後縁を超える。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★
      まずくはない

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区カライワシ下区カライワシ目カライワシ科カライワシ属

    外国名

    学名

    Elops hawaiensis Regan,1909

    漢字・学名由来

    漢字 唐鰯 Karaiwasi
    由来・語源 高知県高知市での呼び名を田中茂穂が標準和名に採用した。
    Regan
    チャールズ・テイト・リーガン(イギリス 1878年-1943年) 20世紀初頭に魚類学者として活躍する。田中茂穂はリガンとしていて、カライワシ類を7種に分けた、としている。
    Tanaka
    田中茂穂(Shigeho Tanaka 明治11-昭和49 1878-1974 高知県)。東京帝国大学にて魚類の分類を始める。日本魚類学の父。170種前後の新種を記載。献名された種も少なくない。

    地方名・市場名

    コウライイワシ コオライイワシ
    場所東京佃島 参考文献 
    イユクェー
    場所沖縄県 参考文献 
    ンジャー
    場所沖縄県南城市知念漁協 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 
    オキコノシロ
    場所沖縄県宮古島 備考田中茂穂は言語の出所は不明としている。石川千代松は宮古。 参考『帝国博物館天産部魚類標本目録.帝国博物館』(石川千代松・松浦歓一郎 1897/明治30年)、『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年) 
    ヘドイオ ヘドイヲ
    場所静岡県浜名湖 参考文献 
    カライワシ
    場所高知県高知市 備考標準和名。 参考文献 

    生息域

    海水、汽水、淡水。
    青森県小舟渡・深浦、新潟県寺泊、富山湾、[島根県]、山口県日本海沿岸、福岡県津屋崎(幼魚)、長崎県野母崎(幼魚)、鹿児島県南さつま市笠沙、神奈川県三崎、静岡県清水、三重県鳥羽・尾鷲、土佐湾、兵庫県加古川・揖保川河口、琉球列島。
    朝鮮半島南岸、済州島、ハワイ諸島近海、インド・西太平洋の暖海域。

    生態

    基本情報

    本州以南、西太平洋・インド洋に広い生息域を持つ。英名「Hawaiian ladyfish」とあるように、銀色で非常に美しい姿をした大型魚だ。生活環のなかでレプトケファルス幼生期があり、種としてはウナギなどに近い。日本各地で希に揚がるもので、一般的な食用魚ではない。

    水産基本情報

    市場での評価/非常に希に水揚げされる。珍しい魚で一定の評価はない。
    漁法/定置網
    産地/高知県、長崎県、鹿児島県など

    選び方

    味わい

    旬は不明。鱗は小さく取りやすい。
    皮は厚みがあり強い。中骨は上神経骨や血管骨(一般にスズキなどにある)はあまり硬くない。これに皮近くから筋肉に埋没する上神経骨、上肋骨が強く(いわゆる小骨)長い。
    身(筋肉)はくせのない白身だがジェリー状で鮮度がよくても手で潰せる。刺身状に切るとどろっとする。
    熱を通す料理には問題はないが、生食には向かないと思う。


    身質 中骨の方から触ると脆弱でゼリー状。皮目には長い小骨、筋肉に埋もれるように長い小骨がある。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    カライワシの料理法・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ)、汁(みそ汁)、焼く(塩焼き)、揚げる(唐揚げ)、ソテー(ムニエル)

    カライワシの兜煮 頭部には小骨がなく、頬やカマ下に筋肉がある。半割にして湯通しし、冷水に落として残った鱗やぬめりをとる。水分をよくきり酒・醤油・砂糖・水がふっとうしているrところに入れて煮る。くせのない白身で美味。

    カライワシのみそ汁 あらなどを集めて置く。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを凪がす。水分をよくきり水から煮出してみそを溶く。骨は気になるが豊かな旨味が感じられて美味。
    カライワシの唐揚げ 三枚に下ろしてすりこ木などで叩く。扁平になったら片栗粉をまぶして二度揚げする。少し小骨が気になるが美味。
    カライワシの塩焼き 三枚に下ろして切り身にする。振り塩をして1時間前後寝かせて焼き上げる。気になるはずの血合い骨は長くてていねいにとれば気にならない。やや淡泊過ぎるきらいはあるがまずくはない。
    カライワシのムニエル 切り身にして塩コショウする。小麦粉をまぶして多めの油でじっくりとソテーする。仕上げにバター(マーガリン)で風味づけする。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/タカスイ(http://www.takasui.co.jp/) 
    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 2013年02月26日)
  • 主食材として「カライワシ」を使用したレシピ一覧

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