一枚目から二枚目に降格しそうなイトヨリの刺身
![]()
いちばんいい時季だし、そんなに高くはないので買ったイトヨリダイが非常によかった。
山口県萩市産なのでアカアマダイを狙う延縄漁で揚がったものだと思われる。
いつもながらに山口県日本海側の魚は素晴らしい。
イトヨリダイは明らかに価格が低迷している。
水産物の価格が上がっているときなので、価格据え置きのままのイトヨリダイは高級魚ではなくなりつつある。
料理に一工夫を要す上に、じっくり食べないとおいしさがわかりにくい、ことがこの価格低迷の理由だろう。
ボクは、味の点からしても、もっと遙かに高値となって当たり前だと思っている。
ましてや今回の大形など、高級魚に超がついてもおかしくない。
今回のものは活け締めのようだったが、月曜日でトメの荷(翌々日の売り)だった可能性がある。
ただし、鮮度的にも充分刺身になる。
刺身には強い食感があるわけではなく、インパクトのある味があるわけでもない。
おだやかな甘味とうま味が舌に感じられる。
幸せな味だ、というとわかってもらえるだろうか。
平凡に思えるけど、荒天の波ではなく、静かな海に寄せる大きな波のような味だ。
イトヨリダイは皮がいちばんうまい
![]()
ゲストがいたので、端的においしい、皮霜造りも作る。
非常に面倒な話の合間に、この美味を差し挟むと時間が止まってしまう。
皮霜造りの味は、当然皮の味で、皮の味は重層で、様々な味が重なっているのがわかる。
最近、このわかりやすい味をうるさく感じていた自分が愚かしくなる。
それにしても直球ど真ん中のおいしさもよいものだ。
酒は「三千盛 本醸造」を室温で、新しいぐい飲みでやる。
