ミヤコヒゲ

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TL 90cm前後になる。鰓条骨は6。吻は長いが吻端は鈍い。頭部下面に鱗はない。体側に鞍掛状の文様がある場合がある。
頭部下面に鱗はない。
鰓条骨は6。
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱新鰭区真骨亜区正真骨下区側鰭上目タラ目ソコダラ科トウジン属
外国名
学名
Coelorinchus tokiensis (Steindachner & Döderlein, 1887)
漢字・学名由来

漢字/都鬚 Miyakohige
由来・語源/タイプ標本が東京(場所は不明)で発見されたものであるため。

地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。水深336-755m。
房総半島〜土佐湾の太平洋沿岸、沖縄舟状海盆、九州〜パラオ海嶺。

生態

基本情報

本サイトは2015年ズナガソコダラが新参シノニムとなり、ミヤコヒゲに統一している。
大型のソコダラでトウジンなどとともに非常においしい。残念なのは漁獲量が少ないこと。漁場での扱いなどもわからない点が多いが、全国的に流通してきてくれるとうれしい魚でもある。

水産基本情報

市場での評価/入荷は非常に希、ほぼ産地で消費されている。一定の評価はない。
漁法/釣り
産地/長崎県、静岡県

選び方・食べ方・その他

選び方

黒っぽい色合いで表面にぬめりの出ていないもの。

味わい

旬は不明だが夏〜初冬ではないかと思われる。
鱗はざらざらしているが取りやすい。皮はやや厚みがあり、弱い。骨は柔らかい。
血合いの弱い白身で熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方


ミヤコヒゲのみそ汁 深海をねらう底曳きの昼ご飯のおかず(汁=おかず)としてもソコダラ科の魚はよく使われている。漁師さんたちの家族の間でもソコダラ科のみそ汁は定番的な料理だと思われる。あら、肝、胃袋などを集めて湯通し、冷水に落としてぬめりや残った鱗などを流す。水分をよくきり、水から煮出してみそを溶くだけ。濃厚でありながら後口のいい味わい。骨についた身もタラ科に近い味わいで上品ななかにうま味がある。

ミヤコヒゲの潮汁 あら、肝、胃袋などを集めて塩味の汁にしたもの。みそ汁の作り方と同じだが、水ではなく昆布だしで煮だす。しょうゆ(酒・しょうゆ・塩)を使ってもいいが、個人的にはあっさり塩味(酒・塩)がいいと思う。このあたりも個々で楽しんで頂きたい。
ミヤコヒゲの煮つけ 非常にタラ科に似た味わい。ある意味、タラ科と比べて遜色がないと言ってもいい。ここでは頭部に近い部分や尾に近い場所を湯通しし、冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを水・酒・しょうゆ・砂糖でこってり煮つけたもの。味つけは「でなければいけない」ということは絶対にない。酒・しょうゆでも、酒・みりん・しょうゆでもいい、お好みで。ここでは臭い消しに焼いたねぎを一緒に煮てみた。
ミヤコヒゲのムニエル タラ科同様にムニエルに最適だと思う。問題はフィレにしたときの1尾あたりの枚数が少ないことだろう。皮を引き切り身にして塩コショウする。小麦粉をまぶして多めの油でソテー。仕上げにバターで風味づけする。ソテーしても身が締まらずふんわり揚がる。身が層を作っているのもいい。
ミヤコヒゲの唐揚げ タラ科と同様に骨が柔らかいので、唐揚げ、素揚げにすると骨ごと食べられるのがいい。鰭際や腹骨周りなどを集めて片栗粉をまぶしてじっくりと二度揚げにする。実に香ばしく、ついつい箸の伸びる味。
ミヤコヒゲの刺身 三枚に下ろして腹骨をすくと非常に歩留まりが悪い。三枚に下ろして真ん中より後半が刺身にしやすいが、尾に近いと薄すぎる。要するに刺身になる部分は非常に少ない。血合いが弱く、白濁してはいるものの見た目がきれい。淡泊ななかにほんのり甘味がありイヤミのない味わいだ。
ミヤコヒゲの昆布締め 全体に淡泊な味わいで特に尾に近い部分は身が薄い。この部分を使ってみた。ていねいに水分を拭き取り、もどした昆布に切り身(やや薄く造る)をのせて寝かせる。寝かせる時間はお好みで。上品すぎる味わいに昆布のイヤミのないうま味とコクが加わる。非常に美味。
ミヤコヒゲの真子煮つけ 卵粒の細かい真子で、煮つけにすると独特の風味と甘味がある。ここでは酒・砂糖・しょうゆ・水を合わせて煮立て、そこに適当に切った真子を落としていく。煮汁の甘さと、本来の甘さ、風味が相まってなかなかイケる味だ。
ミヤコヒゲの真子塩焼き 真子の塩焼きは香りがいいか、悪いかで良し悪しが決まる。本種の真子はそれほど香り高いわけではないものの、合格点には届いていると思う。真子自体のうまさもある。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど