トヤマエビ
代表的な呼び名ボタンエビ
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珍魚度・珍しさ | ★★ 少し努力すれば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★ 知っていたら通人級 |
食べ物としての重要度 | ★★★ 一般的(流通量は普通) |
味の評価度 | ★★★★★ 究極の美味 |
概要
生息域
海水生。 水深100〜400メートル。
島根県以北の日本海側、北海道以北の太平洋、オホーツク海に棲息。
カナダ沖までの北太平洋。
生態
雌雄同体。雄性先熟。成長すると雌になる。
水深100〜400メートルに生息。
産卵期は北海道日本海側で4月〜6月、孵化が翌年3月〜5月。釧路沖で5月〜6月、孵化が翌年2月〜3月。噴火湾では7月〜9月、孵化が翌年1月〜3月。オホーツク海では4月〜8月、孵化は翌年4月〜8月。
産卵したら腹肢に卵を半年〜10か月抱き、孵化させた後、雌は1年産卵しないが、太平洋側とオホーツク海の一部は毎年産卵する。
孵化後2.5歳〜4,5歳で雄から雌に性転換する。
小型甲殻類、貝類、クモヒトデなどを餌とする。
基本情報
日本海山陰、太平洋側では北海道以北に生息している。一般にも、流通上も「ぼたんえび」という呼び名で呼ばれていて標準和名のトヤマエビを知る人はほとんどいない。標準和名の「とやま(富山)」というのは最初に研究採取されたのが富山湾であるためだ。「ぼたんえび」は北海道噴火湾などでの呼び名で、今ではすしネタなどで定着している。
比較的浅い場所でとれるので、北海道では甘エビ(ホッコクアカエビ)よりも早くから漁獲されていた。標準和名ボタンエビもあるが漁獲量が少ないので、こちらの方が本家「ぼたんえび」といった感がある。
本州日本海側でも水揚げがあるが北にいくほど水揚げ量が増える。北海道がいちばん漁獲量は多い。
今では高級すしダネとして定着している。非常に高価で、ほとんどが料理店、すし屋などで利用される。
珍しさ度 流通する普通の食用エビで、流通量は少ないが珍しいエビではない。ただし非常に高価である。
水産基本情報
市場での評価 国産のものも、ロシアからの冷凍輸入ものもある。年間を通して市場に入荷する。安くてもキロあたり2000円以上、キロ当たり20000円を超えることもある。また冷凍ものも高値安定。
漁法 エビカゴ漁、底曳網
主な産地 北海道、山形県
選び方・食べ方・その他
選び方
赤味が強く、白い斑文などがくっきりしているもの。
味わい
旬は不明
殻はやや硬いが向きやすい。活け、北海道西部などからくる活きのいいものは取りにくい。
エビ類のなかでは水分が多いが甘えび(ホッコクアカエビ)などタラバエビ科では身がしっかりとしている。熱を通しても甘えびほど痩せない。殻やみそからいいだしが出る。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
好んで食べる地域・名物料理
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加工品・名産品
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釣り情報
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歴史・ことわざなど
北海道漁業史 「甘えび(ホッコクアカエビ)」よりも浅い海域に棲息するので、タラバエビ科ではもっとも早く漁獲対象とされていて、北海道噴火湾では明治35(1902)〜 36年のこと。砂原(北海道茅部郡森町)で手繰り網漁が始まる。また昭和30 (1955)年から漁業的開発が始まる。(参考文献/『新 北のさかなたち』水島敏博他 北海道新聞社)