202504/25掲載

増毛産「ぼたんえび」に満足満足!

鮮やかな輝くような赤につい手が出てしまう


八王子卸売協同組合、舵丸水産に北海道増毛から特上の「牡丹海老(ぼたんえび)」が来ていたので、味見用に1尾買う。
一般的に「ぼたんえび」というのはトヤマエビのことだ。日本海と北海道以北の深場にいる大型の美しいエビである。
標準和名(図鑑などにのるときの)ボタンエビは近縁だが別種なので要注意。もちろん標準和名のボタンエビだってやたらにうまい。

たった1尾のエビじゃないか、と思うなかれ


さて、特上の「ぼたんえび」を手に入れるのは非常に難しい。
東京都内では市場の仲卸かデパートくらいだが、びっくりするくらい高い。
今回の全長14cm・56g をデパートで買うと1尾1000円前後はするはずである
ボクの場合も知り合いの仲卸だからこそできる味見である。

いつも買うのは1尾で、2尾買うのは我が家の状況では難しい。
ちなみに大きければ大きいほど高いが、もう一回り大きいサイズだって豊洲(東京市場場内)には並んでいる。
こちらは見ても通り過ぎるだけで、そこにはただ風が吹いているだけ、だ。

身をみそまみれにしてぱくりと、とろりと食べる


味見なのでさっさと計測して、殻を剥く。
脚の部分は素揚げにする。
身に切れ目を入れて、そこにみそをたらし込んで食べる。
見た目はきれいじゃないけど、味見ですから。

「甘えび(ホッコクアカエビ)」を遙かに越える値段なのは、甘味とか味ではなく、食感の違いである。
身の強いうま味・甘味、みその濃厚で複雑な味の後に、ぷりっとした食感がある。

「ぼたんえび」のすごいところは酒の友でも、茶の友でも、ご飯の友でもなく、ただ単品でそのまま食べて、満足感がどんと感じられることだ。

このコラムに関係する種

トヤマエビのサムネイル写真
トヤマエビ英名/Corn-stripe shrimp, Humpback shrimp, Pinl prawn海水生。 水深100〜400メートル。島根県以北の日本海側、北海道以北の太平洋、オホーツク海に棲息。カナダ沖までの北・・・・
詳細ページへ

関連記事 ▽




呼び名検索

方言を含む全ての名(標準和名,方言,呼び名,外国名,学名)から水産物を検索します。

閉じる