202408/23掲載

大分県佐伯市産アイゴのマリネ

実に強い味、豊かな味で、豪華絢爛な味でもある


このところケーパーに夢中になっている。いろんな料理に使っているが、やはりマリネに使うのが、いちばんケーパーのよさが出る、と思い始めている。
アイゴ、スギ、ハチビキ、ブリでマリネを作ったが、だんぜん、アイゴがウマスギだった。
この一般流通ながら扱いのいいアイゴというのは非常に使える、ということもわかった。
やや細く切ったアイゴにケーパーの塩気、トマトや紫玉ねぎなどの風味がライムジュースで一体化する。
ものすごくゴージャスなフルバンド的な味である。
しかもアイゴ自体の食感の豊かさ、身の豊かなうま味が強く強く舌を震わせる。
あくまでも深夜酒のアテなのに、心に残る味であった。
深夜なのに岐阜県八百津、「玉柏 原酒」の水割りを思わず2杯。

見た目は至って普通に見えた大分県産アイゴがすごかった


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に大分県佐伯市、丸昌水産からアイゴが来ていた。アイゴはいつ来ても捨て値である。
1箱持っていけ、と言われたがさすがにそれは辞退して7個体持ち帰ってきた。
触っただけで上物とわかるアイゴだった。
ちなみにアイゴと言えば臭い、臭いといいすぎである。
魚を知らない人間に限って臭いといい、テレビなどでも最初に臭いという。
こんな前口上があったらだれも食べる気がしないだろう。
最近、流通がよくなって根っから臭味のある個体以外は、臭味は皆無なのである。
しかも丸昌水産は全国的にみてもすぐれた荷主(出荷元)なのだ。この荷主にハズレなし、という都内仲卸も少なくない。
今回のものは比較的小振りで23cm・300g前後であった。
水洗いすると真子白子が飛び出してきた。
以上は前回書いた。
アイゴは三枚に下ろし、皮を引く。腹骨・血合い骨を取り、細切りにする。
細かく刻んだトマト、紫玉ねぎ、少量のホーリーバジル、白コショウ、少量のライムで和えて30分ほど寝かせる。
出来上がりに、味見して場合によっては塩を加え、再度ライムを絞り込む。

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アイゴのサムネイル写真
アイゴMottled spinefoot, 褐臭肚魚、褐籃子魚海水魚。沿岸の浅い岩礁地帯。青森県〜[新潟県親不知]〜九州南岸の日本海・東シナ海、青森県から九州南岸の太平洋沿岸、伊豆・・・・
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