202507/04掲載

浜名湖の東は「猫またぎ」のヒイラギ

甘辛く煮てご飯のおかずにして、やたらにうまし


浜名湖の東西はともに遠江の西で、湖を挟んではいるが同じ地区だと思っていた。
実際に行って、いろいろ話を聞くと、食文化はまったく別で、魚の評価も違っていた。
例えばヒイラギは、浜名湖の西の湖西市鷲津・入出では「ぜんめ」、「ぜんな」、東の浜松市雄踏では「ねこた(猫またぎ)」という。
西では食べ物で、東出は捨てる物だ。

東、雄踏漁協の漁師さんにお願いしなくても、いただくことが出来たのが「ねこた」である。
それでは浜名湖のヒイラギは、東西で味が違うのだろうか? というと、そんなことはない。
「ヒイラギはとてもうまい魚だ」ということを東の漁師さんにいただいたヒイラギで、改めて思う。

棘をハサミで切り取り、粗塩でぬめりを取って、水洗い。
あとはざっと煮るだけ。
高知市の漁師さんで、ぬめりも味だという人がいるので、ぬめり取りは不要かも。

身離れがよく、身に甘味があり、とってもおいしゅう、ござんした。

ぬめりがあって棘のある地味な小魚である


念のために。
ヒイラギは本州以南の汽水域、内湾の浅場に多い。
体長10cm弱の小型魚で、棘があり、体の形がヒイラギの葉のようなので、柊という。

このコラムに関係する種

ヒイラギのサムネイル写真
ヒイラギSpotnape ponyfish 台湾/項斑項鰏、金錢仔、兵葉仔(澎湖)、方葉仔(澎湖) 河川汽水域、浅場。青森県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、宮城県〜九州南岸の太平洋沿岸、[種子島]、瀬戸内海、沖縄島。・・・・
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