202505/22掲載

新しい群れ到来、石川県産マイワシの刺身

ご飯の上でとろける刺身にうっとりする


石川県産マイワシは3月くらいからずーっと入荷が続いている。
4月中旬のものは子持ちで腹が少し柔らかかったが、今回のものは硬く孕んでいない。
ボクはマイワシの本当の意味での豊漁期を、データをとっては体験していない。
初めての豊漁体験、豊漁の味のデータとなる。

さて、たぶん石川県富山湾側でとれたマイワシの腹は硬く、刺身にしてもしっかりとして硬い。
これを小鉢に入れてショウガとミョウガを乗せて、醤油をかけてかき回して食べる。
2尾分で朝ご飯にしたら、刺身が温かいご飯の上で溶ける。
半溶けの刺身、飯かき込むうれしさよ、温い風。

どことなく、脂ののったマイワシの刺身は初夏の味だと思っていた。
4月までは脂がのっているが、5月に空白期が生まれる。
6月になると太平洋側の第一弾の群れが入ってきて、そこそこ脂が乗っていた。
この空白期が消えたことになる。
気象庁の春なのに、気温は初夏とは残念であるが、ヒトが春と秋を削り取ったのだから、ヒトであるボクも文句を言えた義理ではない。
5月20日に初夏(はつなつ)となりにけり、だ。
世の中暗いことだらけだけど、マイワシだけが明るい話題だし、うまい。

コバルトグリーンに輝いているマイワシ


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に今日(5月20日)も石川県産のマイワシが来ていた。七尾(七尾市)のもので、体長20cm・95g前後である。
非常に美しいのは産卵群ではないからだと思われた。

生殖巣が縮み、腹の中は真っ白


持ち帰って計測して下ろしてみたら、生殖巣は縮んでいて、産卵後なのか、これから生殖巣が膨らむのかわからない。
でも非常に脂が乗っている。

朝ご飯に刺身にする。
手開きにして皮を剥き。
薄く小骨を断ち切るように切る。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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