202507/08掲載
新島沖アヤメカサゴの湯引きは美味である
美しい皮を生かした湯引きがいい

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウが新島沖でアヤメカサゴを釣り上げて来た。
魚屋ならではの確かな締めで、鮮度抜群である。
カサゴ類の旬はわかりにくいので、他のカサゴ類とともに本種も定期的に食べてみている。
さて、今回のものは下ろした感じではさほど身に脂を感じない。
カサゴ類は元来脂ののりの少ない魚だが、9月になると身がしっとりとしてくる。
まずは湯引きにしてみた。
三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。
皮付きのまま刺身状に切り、塩を入れた湯の中で1、2秒揺らす。
氷水に落として、粗熱を取り、水分をきった。
やはり本種のうまい部分は皮と皮の直下である。
皮を引くとおいしい部分が消えてしまう。
この切りつけて湯引きするというのは、カサゴ類にもっとも適した料理だと思った。
熱を通した分、皮が少しだけ柔らかくなって、身のうま味が増した。
梅肉酢で食べたらとまらなくなる。
ここ数日、あまりの暑さに冷や酒を飲み過ぎているが、静岡県藤枝市の「初亀」の冷え冷えが合う。