ノリ
一般的に「ノリ」と呼ばれる水産物についてのまとめページです。
「ノリ」と呼ばれる水産物一覧
●印は「ノリ」ですがそれ以外はノリの仲間ではありません。
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アサクサノリ ●
海水生。北海道西南部、太平洋沿岸、瀬戸内海、九州。日本海では希。 潮間帯上部の岩、杭の上。浅草海苔というのは内湾性の本種が、江戸湾で養殖されるようになり、それを板状に加工したのが浅草界隈であったためについたもの。 もともとは種の名前アサクサノリと板状の加工品「浅草海苔」の名称が一致していた。 これが汚染や病気に弱いため・・・アサクサノリのページへ -
ウップルイノリ ●
海水生。北海道周辺、日本海、太平洋沿岸北中部。 潮間帯の岩上。冬から春にかけて岩石、磯などにつく天然ノリの一種。 今では厳寒期に危険をおかしてつむ人が少なくなり、岩海苔全般に高価なだが、その最高峰。 山陰から北に多く、この地域の「岩のり」の多くが本種である可能性大。 特に島根県出雲市十六島のものは名高く、標準和名もこの・・・ウップルイノリのページへ -
オオムカデノリ
海水生。低潮線ふきんから漸深帯上部の岩などの上。 太平洋中部沿岸、瀬戸内海、九州。 朝鮮半島。鳥取県米子市で「もんば」は採取するワカメ、あおのり(ヒトエグサ)以外の雑海藻をさすのではないか。オオムカデノリのページへ -
オニアマノリ ●
海水生。高潮線あたりの岩の上。 北海道南部沿岸、本州太平洋側沿岸、本州の日本海西部、九州沿岸。朝鮮半島。千葉県以南の太平洋側、瀬戸内海、九州などでとれる岩のりの一種。 他のアマノリ属と一緒に板海苔、ばら海苔などに加工される。 養殖されているスサビノリなどよりも香りが高く、おいしいという評価もある。 近年は非常に高価なも・・・オニアマノリのページへ -
カイガラアマノリ ●
汽水性。東京湾、伊勢湾、大阪湾、瀬戸内海などで発見されている。非常に希少なアマノリだとされていたもの。 これが山口県で生育が確認され、養殖が進められている。 乾燥して、風味はやや弱いものの味が濃厚で、甘みもあるので今後山口県での養殖業の発展が期待できる。カイガラアマノリのページへ -
カヤモノリ
海水生。潮間帯上〜中部の岩などの上。 日本各地沿岸。朝鮮半島、中国、台湾、オーストラリアなど世界中の温帯、亜寒帯。 --------日本各地で海岸線でいたって普通に見られる海藻。 各地で干して加工する。不思議なことに生のまま使うという地域は少ないようだ。乾製品はあまり産地から出ることなく利用されている。呼び名が違っても・・・カヤモノリのページへ -
スイゼンジノリ
淡水生。福岡県甘木市(現朝倉市)など九州の一部地域。藍藻は植物という概念からは遠く、非常に原始的な生物。 食用になるのはカワタケやスイゼンジノリ。 各地で少ないながらとれ、食用になっていたもの。 カワタケは静岡県、宮崎県などでとれている。 ただ一般に販売しているのは福岡県、熊本県のスイゼンジノリだけ。 生のものは非常に・・・スイゼンジノリのページへ -
スサビノリ ●
海水生。潮間帯上の岩上、海藻につく、杭の上など。 北海道西部、南岸、太平洋岸、瀬戸内海、九州。海苔(紫菜)は古代から食べられてきたもので、非常に高価なものだった。これを江戸時代に養殖が始まり、現代になり大々的な規模で養殖されるようになって手軽に食べられるようになった。 本種はもともとは東北地方や北海道の岩礁域の潮間帯に・・・スサビノリのページへ -
セイヨウハバノリ
海水生。潮間帯下部の岩や杭。 日本各地沿岸。朝鮮半島、シナ海、マレー半島、ポリネシア、アメリカ太平洋岸、インド洋、大西洋。日本各地の潮間帯に普通に見られる。ハバノリとセイヨウハバノリを区別するのは非常に難しく、採取している人も区別していない。 当然、「はばのり」と言われているものは標準和名のハバノリだけではなく、ホソバ・・・セイヨウハバノリのページへ -
ツクシアマノリ ●
海水生。外洋に面した波の荒い岩礁域。 山陰、本州中部、九州、西南諸島。岩などにつくアマノリ類のことは不明なことが多すぎる。 本種は和歌山県で秋から初冬につまれるもので、面白いことに青ノリ(ヒトエグサ)のような香りがする。ツクシアマノリのページへ -
トサカノリ
海水生。太平洋沿岸中部〜南部、瀬戸内海、九州。やや深い場所に。トサカノリ類総論 海藻のなかではやや深い場所に多いもの。 塩漬けにすると赤く、熱を通すと鮮やかな緑になることからスギノリ目の海草は刺身の妻や、海草サラダ用に流通している。 代表的なものはトサカノリ、ムカデノリなど、これにツルツルなども加わる。 色の美しさから・・・トサカノリのページへ -
ヒラアオノリ
海水生。日本各地。 潮間帯上部〜中部。 岩や藻体の上。海辺などでほそぼそと食べられている。 ボウアオノリと同様、あまり売り買いされてはいない。 味がいいので自家消費されている。ヒラアオノリのページへ -
フクロノリ
海水生。潮下帯下部〜漸深帯の岩上、他の海藻の上。 日本各地、小笠原、琉球列島。 マレー群島、ポリネシア、オーストラリア、アメリカ太平洋沿岸、ベーリング海、インド洋、大西洋。磯などに無数にあるもので、利用されない海藻なので、春から夏などには磯でも目立つ。 食用とはなるが、現在まで本種を利用している地域は知らない。フクロノリのページへ -
フクロフノリ
海水生。潮間帯上部の岩の上。 日本各地。朝鮮半島、カラフト、千島、アメリカ大陸太平洋岸。 --------日本各地でとれているもの。 北にも生息域が広がるフクロフノリは比較的暖かい地域のマフノリと流通量は二分するように思える。 食用として、糊として利用されているが、「糊」としてはマフノリの方が重要。フクロフノリのページへ -
マルバアマノリ ●
海水生。比較的波を被るような外洋に面した岩などに付着。 千葉県外房、瀬戸内海、西南諸島、伊豆諸島。朝鮮半島。主に太平洋岸、瀬戸内海岸で採取される。日本海にはいない。 千葉県以南の太平洋側でとれる「岩のり」の多くが本種で作られていると思われる。 基本的に採取して水洗いし、板状にして干して保存する。マルバアマノリのページへ