イチモンジブダイ

イチモンジブダイの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
SL 45cm前後。眼の舌に波を描く縦の筋紋がある。腹部にも青い筋状の縦の紋がある。雌には眼から胸鰭に伸びる帯状の斑紋があるが、はっきりとした帯状ではなく、ぼんやりした暗色斑もしくは背の暗色帯と連続的だったりする。[雄]
SL 45cm前後。眼の舌に波を描く縦の筋紋がある。腹部にも青い筋状の縦の紋がある。雌には眼から胸鰭に伸びる帯状の斑紋があるが、はっきりとした帯状ではなく、ぼんやりした暗色斑もしくは背の暗色帯と連続的だったりする。[雌]
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系ベラ亜目ブダイ科アオブダイ属
外国名
Forsten's parrotfish 台湾/福氏鸚哥魚
学名
Scarus forsteni (Bleeker, 1861)
漢字・学名由来

漢字 一文字部鯛、一文字不鯛、一文字武鯛、一文字醜鯛、一文字舞鯛 Itimonjibudai
由来・語源 目から前上方に細長い斑紋があるため。『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)に新称とある。
台湾/紅鸚哥、青鸚哥仔、青衣、青衫(雄)、蠔魚(雌)、紅海逮、紅咬齒、番仔魚(臺東)

Bleeker
Pieter Bleeker(ピーター・ブリーカー 1819-1878 オランダ)。医師、魚類学者。『東インドオランダ領の魚類図鑑』(Atlas Ichtyologique des Indes Orientales Netherlandaises 1862-1878)。軍医としてバタビア(現インドネシアジャカルタ)に赴任。インド洋、西太平洋の魚を採取。
地方名・市場名
ンナカピーキャ
1 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島 
ナカビーキャ
場所沖縄本島 
イナカビーキャ
場所沖縄宮古 
オーナーイラブチ
参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 場所沖縄県南城市知念漁協 
ホートグヮー
備考「ほーと」は鳩のこと、「ぐゎー」は小さいもしくは「●●ちゃん」的な敬愛の念を表す言葉。 場所沖縄県石垣島 

概要

生息域

海水魚。サンゴ礁域・岩礁域。
八丈島、小笠原諸島、硫黄島、和歌山県串本、高知県柏島、屋久島、琉球列島、南大東島、尖閣諸島。
台湾、東インド・太平洋。

生態

基本情報

沖縄などでは比較的漁獲量の多い種。

水産基本情報

市場での評価/沖縄などの市場では見かける機会が多い。値段はあまり高くはない。
漁法/潜水漁(刺突漁)
産地/沖縄県

選び方・食べ方・その他

選び方

できるだけ大きいもの。体色などが色あせていないもの。鰓が赤く触って張りのあるもの。

味わい

旬は不明。春〜夏にかけてのものは身に張りがなく水分が多かった。
鱗は非常に大きく柔らかい。皮は厚みがあって破れにくい。骨はあまり硬くないが、頭部にある咽頭歯は非常に硬い。
白身で熱を通すと縮む。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

イチモンジブダイの料理法・レシピ・食べ方/煮る(まーす煮、煮つけ)、ソテー(バター焼き)、汁(みそ汁)
イチモンジブダイのまーす煮 水洗いして水分をよくとる。これを強めの塩水で短時間で煮上げる。磯臭さはなかった。煮ても硬く締まらず、柔らかい。旬を外しているのか味がなかった。

イチモンジブダイの煮つけ 夏の固体はやや水分が多く、切りつけて湯通しするだけで硬く締まる。冷水の落とすと残った鱗とぬめりを流す。水分をよく切り、酒・醤油・水を煮立たせたところに入れて煮る。みりん、砂糖で甘くしてもいい。硬く締まったものの磯臭さは無く味は悪くない。
イチモンジブダイのバター焼き 水洗いして水分をよく拭き取る。これを多めの油でソテーする。仕上がりにマーガリンで風味づけする。ソテーすると身が縮み硬くなる。味わいに欠ける。
イチモンジブダイのみそ汁 頭部やあらを集めて置く。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよくきり、水から煮出してみそを溶く。味わい深い汁にはなったが、身は硬く締まり食べにくいほどだった。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど