202303/01掲載
鯉の煮つけ
天下一品、コイの煮つけ
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千葉県香取市佐原でコイの切身を買って来て煮つけを作る。切身は非常に大振りではあるが、1切れでは作りにくい。この時季は内臓が小さく萎縮し、卵がこれでもかと膨らんでいる。できるだけ卵の大きい切り身を3切れ選んでその日の内に煮ておいた。
1切れが非常に大きいのでとても一度には食べきれない。2切れを煮汁毎冷凍保存しておいた。3月1日に最後の一切れを食べた。実に名残惜しい。
煮つけとしているが、「甘煮」、「ふかし」、「甘露煮」という名で、同じように甘辛く煮つけたものもある。この煮方での名の違いはあまりよくわかっていない。
こってり味で煮ても芯の部分まで味は染まない
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コイの煮つけだけは自宅で作った方が好き。市販で水飴を使ったものもおいしいとは思うが、使っていない我が家のものと比べると落ちる。
自家製コイの煮つけは常備しておきたいとは思うが、コイの切り身は産地周辺に行かないと買えないのである。都内で言えば、群馬県南部、茨城県霞ヶ浦周辺、埼玉県北部、千葉県利根川河口域・手賀沼、長野県佐久・諏訪などだ。コイ1本だけを買いに旅に出るのは無理だ。コイの甘煮も次回江戸のハイウェー旅までお預けである。
コイを煮つけると、コイにしかない味になる。あえていえばフナ類が同等の味わいになるが、海水魚とはまったく次元の違う味なのだ。他に類をみないほどコイの煮つけたものはうまい、といった方がいいかも知れない。
2月10日に作ったものなので、見た目は残念だったが味は変わらなかった。煮返した煮つけはあまり好きではない。みそ汁などは煮返してもいいのだけど、味が染みすぎていやなのだ。その点、作ってすぐに冷凍したために調味料が染みすぎず、煮たばかりに近い味だった。
それにしても早くコイを買いに行かなければならぬ。
写真は煮立てである。悪しからず。