サワガニ

サワガニの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
甲幅2センチを超える。甲羅は全体に丸みを帯び、斑文などはない。[養殖もの]
甲幅2センチを超える。甲羅は全体に丸みを帯び、斑文などはない。[宮崎県都城 天然もの]
甲幅2センチを超える。甲羅は全体に丸みを帯び、斑文などはない。[養殖もの]
甲幅2センチを超える。甲羅は全体に丸みを帯び、斑文などはない。[東京都八王子市高尾山]
甲幅2センチを超える。甲羅は全体に丸みを帯び、斑文などはない。[岡山県倉敷市用水]
甲幅2センチを超える。甲羅は全体に丸みを帯び、斑文などはない。[岡山県倉敷市用水]

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珍魚度・珍しさ
いつでも手に入る
魚貝の物知り度
知らなきゃ恥
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
動物界節足動物門甲殻綱十脚目短尾下目サワガニ科サワガニ属
外国名
Freshwater Crab
学名
Geothelphusa dehaani (White,1847)
漢字・学名由来

漢字 沢蟹 Sawagani
由来・語源 淡水の沢、細流にいるカニの意味。

カニの語源
■ 「カニ」の語源は「“か”=“殻”」と「“に”=“丹”」。“丹”は赤いという意味で、殻が赤い、もしくは殻がゆでると赤いという意味。
■ 「かにくそ」というのがあって、これは生まれたばかりの子が初めてする「くそ(糞)」に似ている。この場合はサワガニに由来するのかもしれない。
■ 甲が硬くて、逃げるのが速いので「硬逃」が転訛した。

地方名・市場名
クソガネ
参考山崎博司さん(徳島県) 場所徳島県那賀町和食郷田野 
アカイコ
場所高知県津野町 
カニ
場所福井県吉田郡永平寺町で[中野静枝] 
イデンコガニ
備考本種をイデンコガニという。これは「いでんこ」という小さな排水路などにいるカニという意味か。また「井手」は川から田に水を引くための施設(水路)でこのようなところにいるカニの意味か。 場所徳島県貞光町 

概要

生息域

淡水性。
本州、四国、九州屋久島までの淡水に棲息している。

湿り気のある場所にいる 水路や河川などだけではなく、山林などの湿り気を帯びたところなどにも普通に見られる。東京都多摩地区では、冬季に冬眠して土の中にいる個体をとる野遊びがある(確認2002年)。

生態

産卵期は夏。
抱卵し、幼生期はなく親と同じ姿で孵化する。

基本情報

南西諸島などをのぞくと唯一の純淡水性(淡水域で一生をすごす)のカニ。本州、四国、九州などの山間部、平野部に普通で非常に親しみ深いカニといえそう。民話さるかに合戦のカニも本種である。
古くは山間部などでほそぼそと食べられていたもの。これが養殖されるようになって、都市部でも食べられるようになっている。今や東京都内の市場では養殖ものが出回っており、の居酒屋では普通のメニューである。
珍魚度 水辺に行けば都会でも見つけられる。山間部とか自然が残っているところではもっとたやすく手に入れることができる。スーパーやデパートなどでも食用として売られていることがある。

水産基本情報

市場での評価/養殖ものが入荷してくる。非常に高価。
漁法/養殖、採取
産地/宮崎県

選び方・食べ方・その他

選び方

原則的に生きているもの。生きのいいもの。

味わい

旬は春から秋。冬眠中のものが美味ともいうがはっきりわかっていない。
殻は柔らかく、揚げると丸ごと食べられる。
生食は不可。

栄養

危険性など

ウェステルマン肺吸虫が寄生しており、生で食べると非常に危険。

食べ方・料理法・作り方

サワガニの料理・レシピ・食べ方/揚げる
サワガニの素揚げ 家庭料理と言うよりは居酒屋の定番メニューである。流通しているものをボウルに水と一緒に入れて、ざっと洗ってゴミなどを流す。水分をよくきり、中央程度の油に投入してじっくり火を通す。基本的に丸ごと食べるもので、全体に香ばしく内子などに強いうま味がある。

好んで食べる地域・名物料理

焼く 栃木県宇都宮市今里町では焼いて殻のなかの少しだけある可食部分を食べていたという。(仁さん)

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

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淡水で一生を過ごすカニは日本ではサワガニ科のカニだけである。
もの心ついて最初に遊んだのがこのカニである。水さえきれいなら人家のそばだろうが、高速道路の溝だろうがどこにでもいる。初夏には大きな卵をふんどしいっぱい抱えているのを見かけ、やがてそのまま子ガニになる。そしてある程度大きくなると母から独立する。
■サワガニの素揚げは居酒屋などでは定番メニューとなっている。このために養殖されたサワガニが年中市場に入荷してきている。