熊野産サゴシと新玉ねぎの煮つけ
大皿に盛って、昼夜と食べ繋ぐ

ボクのモットーはできる限りではあるが、季節や気温などに逆らわないで生きること。
できる限り、生き物やエネルギーを浪費しないことだ。
葉玉ねぎが出たら買い、新玉ねぎが出たら買う。
その年の玉ねぎが干し上がったら、初夏だなと思うことも忘れたくない。
産卵期の親サワラではなく、若い個体であるサゴシにはあまり季節感はない。
年中安定しておいしい。
これも喜ばしいことだと思ったりする。
さて、そんなサワラの若魚であるサゴシと新玉ねぎの煮上がりは、見るだけですぐには皿に盛らない。
煮汁に手が入るくらいに冷めたら、ちょっと柔らかめなので、そーっと手で皿に移す。
煮上がりよりもこの時間こそが料理で、よりおいしくしてくれるからだ。
今回は甘こってり濃厚ではなく、あっさりした味つけを心がけた。
新玉ねぎの甘さを生かしたいからだ。
今回の煮つけはあまり塩分濃度が高くない。
でも味が強く感じられる。
サゴシのおいしいところがいちばん手前の方で感じられる。
なにしろ身が矢鱈にうまいのである。
うまいは甘いだけどうまい甘いが順番こにくる。
この甘いの中に新玉ねぎの甘いが加わっている。
別に甘いもん好きすぎるわけではないけど、甘うまい。
ついでに言っておきたいのは、新玉ねぎを一度に食べすぎないことだ。
サゴシの味が入った新玉ねぎで大盛りご飯が2杯はいける。
新玉ねぎだけで2食の飯が食えるのだから、この料理のコストパフォーマンスは非常に高い。
ただし、デブには悲しいおいしさなり。
サゴシは安くて、うんとうまくて、しかも料理しやすい

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に三重県熊野市から「さごし(サワラ)」56cm・1.277kgが来ていた。非常に手頃な値段だったので買った。
いろいろ作り倒したが、まずは刺身と焼霜造りから。
次が煮つけだ。