202505/14掲載
小さくても下ろし安くてうまい、小ハシキンメの刺身
こいつの刺身のおいしさを知ったら離れられない

神奈川県小田原市、小田原魚市場で、こいつだけが漫画の世界のキャラクターのようである。
あえて言うとダルマサンに似ている。
もう少し後になるともっとたくさん揚がるが、この日はちょろりちょろりとまとまらない。
当然、ダンベ(大型水槽で魚粉などになるものを入れる)行きとなる。
でもふざけた顔して、うまいのに、なー。
しかも下ろしやすくて、手間がいらずで小骨がない。
今回のものが今季初小ハシキンメであるので、初物に乾杯、だ。
ハシキンメは若魚の時には定置網にも入るが、成長すると深海に移動する。
春から初夏だけが、小ハシキンメが食べられるとき、でもある。
小さいけれど、刺身はとても美しい。
たぶんこんなにきれいな刺身も珍しかろう。
しかも体長10cm・40g前後しかないのに、ちゃんと脂がある。
甘みがあって、うま味もそこそこで何よりも、ほどよい食感がある。
変に肌寒いので頂き物の、菊正宗樽酒を一合弱だけ燗つける。
燗酒にも合う、合う。
ほぼ頭で、たぶん見た事がないという人ばかり

5月9日の神奈川県小田原魚市場、二宮定置はたいへんだった。マアジもたっぷりだったし、名物のカイワリもとれていた。
ブリがそろそろ終わりで、ヒラマサが揚がっていた。
中にハシキンメの幼魚がいた。