子持ちヒラメの塩焼き矢鱈においし
振り塩をして置けば冷凍保存して置いてもいい

年が明けてから(2025年になってから)ずーっと魚がない状況が続いている。
冷凍保存の魚も枯渇寸前である。
そのまさに、最後の最後がヒラメの腹部だ。
小田原魚市場で買ったヒラメは卵巣を抱えていた。
真子はオレンジ色をしていて卵粒が小さくて未成熟である。
小振りではあるが、この未成熟の状態がいちばんおいしいと思っている。
やや強めの塩をしておいたので、水分がしっかり抜けている。
焼き上がりがとてもキレイである。
このような歪な塩焼きは箸で食べてはならない。
あちち、といいながら手づかみで食べるといい。
香だけでも御馳走である。
時季のヒラメなので脂がある、当然、焼いても身は柔らかい。
この身に甘味がある。
もちろん真子だってほの甘く、ちょっとだけ硫黄のような香りがして、強いうま味もある。
逢魔が時の外気温は摂氏4度しかない。
非常に寒い部屋で、あまり冷えていないビールをやる。
久しぶりに飲む本物は、妙高高原アルペンブリックビールという変に長ったらしい名のピルスナーだ(最近、何がピルスナーじゃと思っている)。
ビールには詳しくないが、あまり冷えすぎていないからこそ、ビールはおいしい。
逢魔が時が過ぎて、皿には中骨だけしか残っていない。
肋骨・血管棘は何処にいったやら。
冬の小田原のヒラメは文句なしのうまさ

2025年1月31日、神奈川県小田原魚市場でヒラメを見ていたら、まさか買うんですか?(ボクの場合、買受人に競ってもらうということで、直に買うわけではない)と、何人かの買い受け人に意外そうに聞かれた。
「もちろん買います! 買います!」
この日の小田原魚市場にはうまい魚が五万とあったけど、ボクが心底食べたいと思ったのはヒラメなのである。
というような話をした朝、競ってもらったのが体長42cm・1.1kgのヒラメである。
ぎりぎりヒラメといったサイズだが身に厚みがある。
以上は前回書いた。
子持ちだったので腹部に振り塩をして1時間寝かせ、水分を拭き取り冷凍保存した。
使う前にラップを剥がして室温に置く。
水分が出てくるのでもう一度拭き取ってから焼き上げる。
さんの水産
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