トゲチョウチョウウオ

トゲチョウチョウウオの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
体長23cm前後になる。体高が高く側へんする。吻(口)がとがり突出する。眼の真上から眼を通る黒い帯がある。体側に斜めの筋があり背鰭に黒く丸い紋(眼点)がある。
体長23cm前後になる。体高が高く側へんする。吻(口)がとがり突出する。体側に斜めの筋があり背鰭に黒く丸い紋(眼点)がある。[15cm SL・114g]
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度
食用として認知されていない
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
外国名
Threadfin butterflyfish
学名
Chaetodon auriga Forsskål, 1775
漢字・学名由来

漢字 棘蝶々魚 Togechouchouuo
由来・語源
〈トゲチョオチョウオとは學名(Chaetodon setifer Bloch, 1795 /シノニムのsetifer)を翻案して曾て私の命名したものである〉。『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)
棘はなにを指すのかわからない。背鰭・臀鰭の棘が強いためか。口のあたりが棘のようにとがっているためか。

Forsskål
ペール・フォルスコール(ペーテル・フォルスコール)。ヘルシンキに生まれる。『諸動物の記載』【DESCRIPTIONES ANIMALIUM』(PETRUS FORSSKÅL,1732-1763 CARSTEN NIEBUHR,1733-1815】。『コペンハーゲンの教授ペーテル・フォルスコールによって東方への旅行中に観察された哺乳類、鳥類、両生類、魚類、昆虫類および下等動物の記載。著者の没後、カールステン・ニーブールによって編纂さる付録として海路の薬用草本〔の目録〕と紅海の地図を付す』。紅海東岸の魚類をミナミヒメジ、バラハタ、オオモンハタ、ナミハタ、ナンヨウツバメウオ、トゲチョウチョウウオ、モンツキクロハギほか。デンマーク国王フレデリク5世が後援して博物学者のフォルスコールが率いた6人のアラビア探検の途中、1763年マラリアのためにイェリームの町(現イエメン)にて客死。
地方名・市場名
カーサー
参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012)、河村雄太さん 場所沖縄県知念・沖縄県石垣島 
ビービーカーサー
参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 場所沖縄県知念漁協 
チョウチョウウオ
サイズ / 時期幼魚 備考他のチョウチョウウオ類と混称だと思う。 参考文献 場所神奈川県江ノ島 
マブシ
参考文献 場所高知 
アンガラーサー
参考文献 場所沖縄県 

概要

生息域

海水魚。岩礁域、サンゴ礁域。
八丈島、小笠原諸島、硫黄島、南硫黄島、沖ノ鳥島、幼魚/岩手県角ノ浜、伊勢湾口〜九州南岸の大平洋沿岸、幼魚/兵庫県竹野・福岡県津屋崎・長崎県野母崎、屋久島、琉球列島、南大東島、尖閣諸島。
済州島、台湾、香港、東沙諸島、西沙諸島、南沙諸島、インド-太平洋、ガラパゴス諸島。

生態

幼魚は秋に本州沿岸でも見られるが無効分散(死滅回遊)。
トリクティス幼生の期間は長い。

基本情報

観賞魚として人気があるものの、食用魚としての認知度は低い。

水産基本情報

市場での評価/競りなどにかかることはほとんどない。安いと思う。
漁法/追い込み漁、定置網
産地/沖縄県

選び方・食べ方・その他

選び方

触って張りのあるもの。色鮮やかで退色していないもの。

味わい

旬は不明。秋から翌春である可能性がある。
小型ではあるが味はいい魚である。
鱗は硬いが取りやすい。皮は厚みがあって強い。
透明感のある白身。脂のある時季は熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

トゲチョウチョウウオの料理・レシピ・食べ方/焼く(塩焼き)
トゲチョウチョウウオの塩焼き 水洗いして振り塩をする。1時間前後寝かせてじっくりと焼き上げる。焼くとやや締まるものの、身離れがよく、身にうま味と甘味があり味わい深い。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど