シラコダイ
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SL 13cm前後。チョウチョウウオ属のなかでも小型で、体腔があり側へんする。側線は背鰭後端附近まで伸びる。体の大方が黄色で後半部分に褐色の横帯部分がある。目の周辺に明瞭な褐色横縞がない。体高があり側へんする。 SL 13cm前後。チョウチョウウオ属のなかでも小型で、体腔があり側へんする。側線は背鰭後端附近まで伸びる。体の大方が黄色で後半部分に褐色の横帯部分がある。目の周辺に明瞭な褐色横縞がない。体高があり側へんする。
珍魚度・珍しさ ★★★ がんばって探せば手に入る
魚貝の物知り度
★★★★★ 知っていたら学者級
食べ物としての重要度
★ 食用として認知されていない
味の評価度
★★★ 美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
外国名
Blackloin butterflyfish
学名
Chaetodon nippon Steindachner and Döderlein, 1883
漢字・学名由来
漢字 白子鯛 shirakodai
由来・語源 神奈川県江ノ島での呼び名。由来などは不明。
種小名/nippon 記載は明治時代の御雇外国人で東京大学の博物学教師であったドイツ人、ルートヴィヒ・デーデルラインが国内、たぶん三浦半島三崎、もしくは江ノ島で発見、フランツ・シュタインダハナーとともに記載した動物のひとつ。
Steindachner Franz Steindachner (フランツ・シュタインダハナー/1834-1919)、オーストリア ウイーン生まれ。魚類学・動物学者。Döderlein ルートヴィヒ・デーデルライン(Ludwig H. P. Döderlein/1839-1936)。ドイツの動物学者。1879/明治12-1881/明治14、東京大学のお雇い教師として日本滞在。神奈川県江ノ島や三崎で水産生物を採取。
地方名・市場名
アブラウオ アブラウヲ 参考 『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 場所 和歌山県田辺
シラコダイ 参考 文献 場所 神奈川県江ノ島
カガミウオ 場所 高知県柏島
概要
生息域
海水魚。岩礁域。
伊豆諸島、小笠原諸島、千葉県外房〜九州南岸の大平洋沿岸、屋久島。
朝鮮半島南岸、台湾、フィリピン諸島北部。
生態
基本情報
釣りなどのときに狙い以外の魚としてかかるもの。定置網などに入るものだが、利用されることはほとんどない。
珍魚度 珍しい魚ではないが、流通しないために自分で釣り上げるしかないかも。
水産基本情報
選び方・食べ方・その他
選び方
味わい
旬は不明。
鱗は硬く細かい。皮は厚みがあり強い。骨は硬い。
歩留まりが悪く、血合いがキレイな白身。
ときに臭みのある個体がある。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
シラコダイの料理法・レシピ・食べ方/生食(刺身)、焼く(塩焼き)
シラコダイの刺身 小型魚であるので三枚に下ろすと甚だしく歩留まりが悪い。磯臭みは個体差がある。鱗は面倒なら取らなくてもいい。三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。皮を引くと左右二枚の刺身になる。4月の個体は血合いが赤く見た目にもきれいで、脂がありとても美味であった。
シラコダイの塩焼き 水洗いして頭部を落とす。水分をよく拭き取り、振り塩をして1時間程度置く。これをじっくり焼き上げる。個体にもよるが上品な白身で焼くと適度に締まる。皮目などに独特の風味があっておいしい。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど
参考文献
協力/岩崎薫さん(神奈川県)、ねこや商店(宮崎県日南市油津)、二宮定置(神奈川県二宮町)
『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)