タチウオ
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タチウオについて
タチウオ
タチウオの由来語源は、体が太刀(かたな)のような形をして銀色であるため、とか、立って泳ぐからとかされている。
大きな括りではサバの仲間で、典型的な肉食魚だ。細長く幅広のリボン状でぎらぎらとして金属を思わせ、背鰭はあるものの、腹鰭・尾鰭がなく臀鰭は筋肉に埋没して見えない。
一般的なタチウオとは、標準和名のタチウオ1種のことだ。そのうちに温暖化が進み、分類の研究が進むと、沖縄にはオキナワオオタチが、タチウオよりも少し温暖な海域にテンジクタチがいることがわかる。基本的にはタチウオ一種だが、この見た目にもそっくりなこの2種を含めて、タチウオ三種とする。
タチウオ科には珍魚であったり、深海性であったりする種もいるが、それは一般的なタチウオとはしない。
「タチウオ」と呼ばれる水産物一覧
●印は「タチウオ」ですがそれ以外はタチウオの仲間ではありません。
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オキナワオオタチ ●
スズキ目サバ亜目タチウオ科タチウオ属
海水魚。大陸斜面上部水深200メートル前後。 屋久島南部近海、奄美大島北部近海、沖縄島近海。屋久島以南で上がる大型のタチウオで沖縄県では一般的な食用魚。沖縄でタチウオというと本種かテンジクタチである。本州などでのタチウオと同様に利用されている。珍魚度 九州島嶼部以北では珍魚だが、沖縄などでは比較的簡単・・・オキナワオオタチのページへ -
カンムリダチ
スズキ目サバ亜目タチウオ科カンムリダチ属
海水魚。水深87〜102mの大陸棚域。 相模湾〜高知県以布利の太平洋沿岸、宮崎県延岡、宮崎県日南市目井津、鹿児島県笠沙、東シナ海南部。 台湾南部、インド-西太平洋。国内海域では非常に希に揚がるが、流通に乗ることはまずない。カンムリダチのページへ -
タチウオ ●
スズキ目サバ亜目タチウオ科タチウオ属
海水魚。大陸棚。 北海道全沿岸〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋、瀬戸内海、東シナ海大陸棚。 渤海、黄海。 [山形県鼠ヶ関]太平洋側でいえば古く(2000年以前)は伊豆半島以西に多く、東日本では水揚げは少なかった。関東ではあまり一般的な魚ではなかった。近年相模湾でも増え、ほとんどとれなかった東京湾でも年間を通して大型・・・タチウオのページへ -
タチモドキ
スズキ目サバ亜目タチウオ科タチモドキ属
海水魚。成魚は低層遊泳性・水深230〜1100、幼魚は中層遊泳性。 北海道奥尻、新潟県、五島列島、九州南西岸、青森県八戸から土佐湾の太平洋沿岸、沖縄舟状海盆、小笠原諸島。〜パラオ海嶺、台湾南部、ベトナム、ジャワ島、ハワイ諸島、ギニア湾からアンゴラの東大西洋。国内では底曳き網で揚がる。関東では深場釣りでの外道のひとつで、・・・タチモドキのページへ -
テンジクタチ ●
スズキ目サバ亜目タチウオ科タチウオ属
海水魚。大陸棚斜面上部の水深200m前後。 屋久島南部近海、奄美大島北部近海、沖縄島近海。宮崎県や東南アジアにも生息している模様。鹿児島県などから入荷してくる。大型が多く、築地などではタチウオの大型よりも高価に取引されてる。 味もタチウオと変わらず、非常に美味。単にタチウオとして売られているので、気がつかない人が多いが・・・テンジクタチのページへ -
ヒレナガユメタチ
スズキ目サバ亜目タチウオ科ユメタチモドキ属
海水魚。底層遊泳性、大陸棚縁辺から斜面域の水深200m-350m。 [千葉県館山市布良瀬、東京都伊豆大島沖水深180m・八丈島]、静岡県御前崎沖、和歌山県三輪崎沖、室戸岬沖、[鹿児島県鹿児島湾湾口部・種子島北方大隅海峡]、沖縄島、[南大東島]、東シナ海大陸斜面上部域、九州-パラオ海嶺。 台湾東港、モーリシャス。津軽海峡・・・ヒレナガユメタチのページへ -
ユメタチモドキ
スズキ目サバ亜目タチウオ科ユメタチモドキ属
海水魚。大陸棚縁辺・斜面、低層遊泳性。 新潟県青海、静岡県川奈、千葉県館山、長崎県五島列島。東シナ海大陸棚縁辺〜斜面。新潟県青海、韓国巨澄島、台湾東港、大西洋。長崎県など対馬海流の影響の強い場所で希にとれる。 味のいい魚であるが珍しい魚なので食用としての価値、歴史はわからない。一定の評価もない。ユメタチモドキのページへ