202507/26掲載

男鹿沖、痩せている赤テリ

刺身になるな、という個体は刺身にして正解だった


秋田県男鹿半島沖、痩せた個体が多い場所の赤テリ(ウスメバル)を刺身、焼霜造り、煮つけ、バター焼きにしてみた。

3尾いて一番左右幅のあるものの刺身は、非常においしかった。
ウスメバルは漁期ははっきりしているが、卵胎生の魚の特徴として旬がわかりにくい。
今回、この個体だけ身に張りがあり、刺身に引くと味と甘味があった。
舌の上で味のだれがない。
このおいしさは予想外。

あぶると俄然わかりやすい味になる


焼霜造り(あぶり)のおいしいのは予想通りである。
ウスメバルの特徴は時季を外しても、痩せた個体の多い根で釣り上げたものでも、最低限の味のレベルが高いことだと思っている。

痩せた個体の煮つけは平凡な味だった


さて、痩せた個体を水洗いして、普通に煮つけてみた。
やはり硬く締まったものの、味は悪くない。
ただ煮て硬くなると言うことは、味があまりないということでもある。

脂のない魚は油を使った料理に向いている


いちばんおいしかったのはバター焼きである。
沖縄風に多めの油でソテーしてバターで風味づけする。
やはり硬く締まったものの、油が味のなさを補い。
バターが風味を増す。
ウスメバルでこんなことをやったのは初めてだ。
いい経験になった。

ウスメバルは日本海の魚である


近藤亮さん(第八松宝丸 秋田県男鹿市)に秋田県男鹿半島沖の魚を送っていただいた。
中に「赤てり(ウスメバル)」が混ざっていた。
3尾あって23cm〜26cm、重さ304〜409gだった。
痩せてるということだったが、1尾だけ比較的左右幅があるものがあった。

ウスメバルは本州神奈川県三浦半島沖から北海道南部の太平洋沿岸、長崎県対馬から北海道南部の日本海に生息している。
新潟県以北日本海側と津軽海峡が最大の漁場で、この地域が産地である。
■第八松宝丸は秋田県男鹿市で、赤テリ(ウスメバル)、マダラなどの釣り漁を行っています。

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ウスメバルのサムネイル写真
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