202507/20掲載
銭州のウメイロは産卵近しだけどうまし
刺身はとても美、美、美で、しかも深遠なる味

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウが銭州でウメイロをたっぷり釣り上げて来た。
銭州の本命はシマアジのようだが、ボクなどシマアジは脇役、ウメイロが主役だ、と勝手に思っている。
昔は腐っても鯛(マダイ)などと言われたものだが、今やマダイは時季と産地と扱い次第で値が違っている。高級魚といえるのはごくわずかだ。
対するにウメイロはいつでも、どこでとれても高い。
昔は関東の高級魚だったが、今や全国区になりつつある。
ボクがウメイロを手に入れたいと思うときは、間違いなくうまいものを食べたいときで、ウメイロの刺身は2人前だろうが、3人前だろうが一気に喉を通り過ぎてしまう。
当たるとわかって引くクジのようなものだ。
時季なのもあるが脂がのって口溶け感があるし、この脂が甘い。
強いうま味が感じられるのも、後味がいいだけに不思議である。
もっともわかりやすい、強烈な味の一発

今回はあぶり(皮霜造り)も作ってみた。
あぶるとぐんと味わい深くなる。
鋭角的なおいしさというか、わかりやすいうまさが楽しめる。
最近、ボクは刺身派だけどこのわかりやすさ、も好きである。
うんと久しぶりに市川染五郎の、 「野バラ咲いてる♪」を聞きながら、頂き物の箱入りの大雪渓をロックにて。