202505/17掲載

手負いの麦イカを開き干しに

麦イカに、初夏近きを感じてしまう


麦イカ(スルメイカの若い個体)は頭をかじられてはいるが、刺身にだってなる。
問題ありの売れない水産生物ってとても魅力的なのだ。
いつの間にか連れてきたもので、何にしようかな?
と考えて、干すことにする。
外がぴゅーぴゅーで干もの日和なのである。
立て塩は3分なので非常に薄塩である。
干ものを作るのは湿度よりも風かも知れない。
一夜明けると見事に干し上げっていた。

後は焼くだけ、だ。
麦イカなので柔らかい。
それだってとても魅力的だけれど、干したイカを焼いた香りって、文字に出来ないところがある。
濃厚なうま味が舌に広がるのも魅力的だ。
こんなに小さな、手負いのイカがこんなにおいしいなんて。
魚にかじられてもおいしければ、売ればいいんじゃないかな?

小さくても豊かなうま味のスルメイカ


5月9日の神奈川県小田原魚市場は魚であふれていた。選別の簡単な魚もいれば時間のかかる魚もいる。
二宮定置にとってはお邪魔虫のボクですけど、いろんな魚を分けていただく。中に頭をかじられた外套長13cm・52gの麦イカ(スルメイカの若い固体)が入っていた。
これは直接人の口に入らないという意味での未利用イカである。

持ち帰って計測して開く。
立て塩に3分つけて一日外で干す。
外で干せるのは風の強い日だけだ。
二宮定置のみなさんに感謝。

このコラムに関係する種

スルメイカのサムネイル写真
スルメイカJapanese flying squid海水生。オホーツク海、北海道〜琉球列島。香港。北限はカナダでも発見されている。・・・・
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