202504/02掲載

新島沖のユメカサゴ1尾の煮つけ

小さくても非常に味が豊かな魚である


千八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウに新島沖の小さなユメカサゴをもらう。
ありがとう。
たな(水深)は500mだというが、キンメダイ釣りの胴付き仕掛けなのでもう少し上だろう。
ユメカサゴは150mあたりでも釣れるので、生息水深の幅があることがわかる。

煮汁を育てながら煮つけを作る


これを測定・撮影して煮つけにする。
119g しかないので、煮つけても味がでない。
だしを使って煮てもいいのだけど、冷凍保存の煮汁を使う。
ハマグリ、マアナゴ、クロソイなどの煮汁を使い回したものだ。

ユメカサゴは水洗いして、湯通しする。
氷水に落として残った鱗やぬめりを流す。
この湯通し行程はやらなくてもいいが、やると煮汁が濁らないし、長く使っていても煮汁に苦味や臭味が出ないので、繰り返し使える。

冷凍煮汁を煮立てて、加減をみて場合によっては酒・水・砂糖を加える。
あとは煮つけるだけである。
飾りは薹立ち菜「のらぼう」の蕾。

ちょっとだけおしゃれに春、のらぼうの花を飾る


ユメカサゴの煮つけの味は、近所の小学生の言葉を借りると鉄板の味である。
一度もハズレだなと思ったことがない。
身が緻密で、身自体に甘味があり、皮をじっくり味わうと意外にもこくのある味なのである。
昼時なので、素直にご飯の友とする。
こんな日が、いい日なのだと思う。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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ユメカサゴのサムネイル写真
ユメカサゴScorpionfish海水魚。水深130mから980mの砂泥地。青森県〜[宮城県]〜薩南半島の太平洋沿岸、伊豆諸島、秋田県、山形県、[新潟県・・・・
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