202503/29掲載

久しぶりに来た八戸産アラスジサラガイの刺身

二枚貝の刺身の中でももっとも優しい味だ


関東では「白貝(しろがい)」と呼ばれていて、近縁種のサラガイと区別しない。
ホッキガイ漁などでの混獲物である。
ちなみに漁獲されているサラガイの仲間はサラガイ、アラスジサラガイ、ベニザラガイの3種とされているが、ベニザラガイは流通上みていない。
この3種の検索項目は混乱している。
個人的には早く北海道の専門家と話し合い、この検索項目の混乱を整理したい。

さて、ちなみにサラガイとアラスジサラガイの味は同じである。
アラスジサラガイの方が大きいので刺身などにしやすい。
ちなみに刺身といってもすし種の青柳(バカガイ)同様に軽く火を通している。

さて、非常にくせのない、甘味がちな味で、食感は弱い。
これをもの足りないと感じるか、食べやすいと感じるかは個人個人の領域である。
若いとき、青柳と比べて鈍い味わいに、どうにも食指が動かなかった。
本種をとても好きな友人がいて、昔、みつけると刺身にして届けていたことがあるが、一緒に食べている内に本種のおだやかなおいしさが好ましく思えてきた。
これは今も変わらない。
だから本種を見つけると、真っ先に刺身を作る。
これで酒をやると、とてもいい時間が過ごせる。
ついでに、意外に本種で食べる、ご飯がおいしいこともつけ加えておく。

八戸産は久しぶりなので形態を比較する


八王子綜合卸売センター、福泉に青森県八戸からサラガイ類が来ていた。アラスジサラガイだけど殻高がある。
よくよく見ると形態的にばらつきがあるので買ってくる。
帰宅後細かく計測して、形態的な特徴をみる。

必ず足とその他の部分を分ける


まずは刺身から。
剥き身にして足の部分だけにする。
砂を噛んでいる個体が多いときはこの時点で、一度塩水で洗う。
内臓をしごきだし、半割にして軽く湯引きする。
氷水に取り、粗熱を取り、汚れを落として水分をきる。

このコラムに関係する種

アラスジサラガイのサムネイル写真
アラスジサラガイ英名/Northern great tellin海水生。サラガイよりも深い場所、水深10m〜60mの砂泥地。銚子、北陸以北。サハリン、カムチャツカ。・・・・
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