202503/24掲載

ド深夜に千葉県産トリガイのアヒージョとシェリー

たまの深夜の飲み過ぎ、いいじゃないか


ふとなんとなく深夜に酔っ払いたくなるときがある。
こんなとき日本酒だとやたら飲み過ぎるので、常には飲まなぬ種類の酒を探す。
冷蔵庫の隅っこに「Croft」の瓶が2本もあった。
都心に出たときスーパーで特売していた酒で、名前買いしたのだ。
封を切ってみて、シェリーだと気がついたくらいなので、アンダルシア地方だとかなんとかは、この時点では知らなかった。
甘いもん好きなので、シェリーだけは必ず備蓄していた、その頃の名残かも知れぬ。
冷凍庫に開いたトリガイを見つける。
千葉県産トリガイで、18個もあったため、一度に食べきれず冷凍したのだ。
トリガイで、シェリーで深夜酒というと、スペインのちょいつま、アヒージョかな。

室温でもどしたトリガイに塩コショウする。
これを小型の鉄のパン(カスエラなんてものは使わない)に入れる。
大量のにんにく、三重県尾鷲市の辛い青唐辛子、虎の尾をちょぼっとだけ。
多めのオリーブオイルを加えて火をつけて強火で作りあげる。
ディルを散らして、出来上がり、だ。

ド深夜、PCは寝ているし、ボクの頭はぼーっとしているし。
うんと久しぶりにサッシ窓のレールに座布団を敷き、夜風にあたりながら、始める。
アヒージョは、主役のトリガイとは関係なく、にんにくの香りが素晴らしい。
シェリーは小さなグラスで飲むのが正しいとは知りながら、大グラスに満たして飲む。
アヒージョの香りが、たぶんこれまた邪道のよく冷えたシェリーとよく合う。
トリガイをつまむ、シェリーを飲む、の合間にトリガイの甘さと、弾力と、弾力の末の軟体動物のうま味とがくる。
これを冷たいシェリーが流し去る。

あっと言う間にトリガイが消えたら、これからが本番。
これまた冷凍保存しておいた、食パンを軽くトーストしたもので、鉄のパンに残ったオリーブオイルを拭き、にんにくをパンに乗せて食べる。
大グラスのシェリーをもういっぱい飲む。
アヒージョの、主役は、オリーブオイルかも、なんて何も見えない夜空にぽつり。

千葉県産トリガイはたっぷり入って安くって


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に袋入りのトリガイがあった。
これを見てしまったら素通りできない、トリガイ愛の強いボクだった。
殻とり(貝殻つきのトリガイのことで、活けという意味)のたぶん1㎏入りで、海水が透明である。
値段を聞いたら、高騰に次ぐ高騰している今どきにしては安い。
帰宅後すぐに処理をする。
以上は以前書いた。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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トリガイのサムネイル写真
トリガイ英名/Egg-cockle,Heart-shell海水生。北海道を除く各地。陸奥湾から九州、朝鮮半島、中国沿岸。内湾の水深10〜20メートルの砂泥地。・・・・
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