202507/31掲載
銭州のツムブリでなめろう
なめろうは大きな鱠皿1ぱいでも食べられる

ツムブリのなめろう
八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウが銭州で釣り上げて来たもので、3㎏を超える雄の白子持ちの個体でこれでもか、と料理した。
中でももっとも大量に作ったのが「なめろう(みそたたき)」だ。
「なめろう」は、「みそたたき」の千葉県外房での呼び名だが、特徴は酢で食べることだ。
「なめろう」はできるだけ切れる包丁で、ツムブリの身、夏の青じそ、みょうが、長野県中野市の青唐辛子「ぼたんごしょう」、静岡県浜松市『加藤醤油』の「大地」というみそでかなり徹底的にたたく。
魚のうま味に香辛野菜の味、夏の青唐辛子の辛味、そしてみその味わいを全部足し算したのが「なめろう」である。
「うまいに決まってるだろう」と千葉県千倉のオッカサンに言われてことがあるが、「なめろう」は作る魚で味が違っている。
アジ科の魚はすべて「なめろう」に向いている。
あまり脂が乗っていなかったツムブリだけど、豊かなうま味がある。
酸味はほとんどないが、酢をつけながら食べることで夏の熱気が失せる。
小型のツムブリで作ったことはあるが、うま味は今回の個体ほどにはなかった。
鱠皿いっぱいのツムブリの「なめろう」が見る間に消えて行く。
それにしても浜松市のみそはうまい。
「ぼたんごしょう」の辛味もいい。
半分翌日の「さんが焼き」に残したいと思ったが、残せなかった。
「なめろう」に合わせたのは、サッポロの銀座ライオンビヤホールスペシャルという、長い名前のビールを350mlだけ。
なめろう(みそたたき)はビールにも合う。