202510/25掲載

小型のアイゴは相模湾で揚がってもうまい

小田原で、小型のアイゴはめったに手に入らない


10月17日、神奈川県小田原魚市場、二宮定置はたいへんなことになっていた。大量の小型のゴマサバ、イサキでダンベ3個、4個が並ぶ。
そんな慌ただしい中、お邪魔して申し訳ない。
二宮定置にアイゴの成魚はたくさん揚がるが、今回のように体長13cm・50g前後が入ることはあまりない。
瀬戸内海ではこの秋の小型を珍重する。
トン単位の魚にもまれて決していい状態ではなかったが、十数尾もらってきた。

潰れてしまったものを除き、水揚げから5時間後に頭を落として内臓を取り去る。
ペーパータオルに巻いて、昼過ぎに刺身にする。
小型のアイゴは基本的に生かして置いて、締めて料理する。
だから瀬戸内海の一部ではそれなりに値がつくのだ。

野締め(漁の間に死んでしまったもの)で、ほかの魚にもまれているので、食感は望まなかったが、意外にもほどよい歯触りがある。
アイゴの身(筋肉)の特徴はうま味の豊かさだが、こちらも想像以上である。
相模湾の小アイゴの味は瀬戸内海とかわらず、非常にうまい。

昼なので土佐番茶で口中を洗うが、至極満足。

アイゴは赤道に近づくほど人気が上昇する


アイゴは西太平洋に広い生息域をもつ。本州が北限であるが、ひょっとしたら津軽海峡を越えている可能性がある。
国内では未利用魚とも言える存在だが、熱帯域では養殖が試みられているくらい人気が高い。
沖縄県の「まーす煮」などの主材料でもある。

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アイゴのサムネイル写真
アイゴMottled spinefoot, 褐臭肚魚、褐籃子魚海水魚。沿岸の浅い岩礁地帯。青森県〜[新潟県親不知]〜九州南岸の日本海・東シナ海、青森県から九州南岸の太平洋沿岸、伊豆・・・・
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