202502/13掲載

カツオは小さい方がいい。銀皮造りのこと

2キロまでなら銀皮造りが作れる


上りガツオはもういない、下りガツオもちょっと怪しい。
季節感がなくなったカツオだけど、ときどき上りガツオのような食べ方がしてみたくなる。
昔々、初夏に北上する駿河湾、相模湾のカツオでしかやれないのが、銀皮造りでああった。
でも今じゃ、季節とは無関係に小型のカツオが売られている。
銀皮造りにも季節感が感じられなくなっている。

さて、熊野灘の小ガツオの銀皮造りの皮付きの尾に近い端っこを味見した。
2キロものなので、皮は柔らかく、2キロものなのに、ほどほどに脂があり、うま味豊かだ。
久しぶりに当たりくじを引いたやも知れぬ。

三崎で会ったカツオ漁師の食べ方だけど、今じゃ珍しくもない


あれこれやっても仕方がないと思ったものの、今回は食い手がいる。
たまたま仕事で来た若い衆に食べさせるために、遊び心でつけタレをいくつか用意した。
神奈川県三崎でカツオ船に乗っているという船員から教わった、マヨネーズと醤油とにんにく、好みで一味唐辛子を振るというもの。
なんと幼なじみが初航海に出るというときなので、半世紀も前に教わったもので、我が定番である。ちなみににんにくと一味唐辛子はお好みで。

醤油と一味唐辛子は定番、そこに酢を足しても定番的かも


もうひとつは平凡なもので、醤油・酢(福井県小浜市「とば屋酢店」の壺造り)・一味唐辛子。
この醤油と一味唐辛子は日本各地で普通にやられているもの。
酢を足すのも同じである。

どうぞ、と言ってから、5分くらいで皿の上にはなにも残っていなかった。
ボクが食べたのは2切れほどだけど、すごく感動したことは間違いない。
若い衆曰く、「やっぱりマヨネーズって偉大ですね」。
カツオの味はどうなのよ?

熊野灘のカツオは小さくてもおいしい


2025年2月7日に、八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産で三重県熊野市産2.1kgのカツオを買った。
祝日開けの水曜日に魚があるわけがない。
カツオ一択といった感じの小ガツオだ。
冒険の旅があり貧乏なので半身買いする。
カツオは大きいほど高い。
でも今回は銀皮造りを作るためなので、小さいほどいい。
このところカツオが高騰しているので、小カツオは二重にありがたい。
背と腹を分けて血合いを切り取る。
腹の部分を皮つきのまま刺身状に切る。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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カツオのサムネイル写真
カツオStriped tuna, Skipjack tuna, Oceanic bonito海水魚。日本近海。本州以南にいる。日本海には昔は少なかったが2023年時には増えつつある。朝鮮半島南岸、済州島。世界・・・・
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