202006/20掲載

魚味噌・長崎県平戸市「いを味噌」を作ってみる

いを味噌(魚味噌)はとっても便利な常備菜

平戸市度島のいを味噌

長崎県平戸市度島で作られている。ムツやクサビ(アカササノハベラもしくはササノハベラ属)を水洗いして素焼きにする。ほぐして硬い骨(中骨)を取りみそと混ぜる。
これでご飯を食べたり、お握りの具にも入れたりする。酒の肴にもなる。また高知県の「やえこ」のように焼いてもおいしい。
ムツは幼魚で十分。大きさにばらつきがあり、また数尾しかいないときでもいい。また小サバ類などと一緒になっているときは数種類の魚と一緒にして作ってもいい。
ここでは長崎県雲仙市ヤマト醤油の麦みそを使ったが、どのようなものでもいい。麦みそは独特の香ばしさがあり、塩分が少ない。関東などのみそを使うときは砂糖を加えてもいいだろう。
[福畑光敏さん 長崎県平戸市度島]

出荷できないもので十分

ムツといっても大小混ざっていてもいいし、小さすぎてもいい。
他の魚と一緒に使ってもいい。


素焼きにしてほぐす

中骨を取る

水洗いして頭部と尾鰭を落とす。水分をよくきりこんがりと焼き上げる。
中骨だけ取り、ほぐす。


味噌を混ぜ込む

すり鉢を使う

焼いた身をほぐすときすり鉢ですると簡単にできる。
少しずつみそを加える。


いろんな食べ方ができて重宝

作っておけば非常に重宝する。
ご飯にのせる。のせてお茶漬けにしてもいい。お握りの具にもなる。
酒の肴にもなる。
キュウリや野菜などと一緒に食べてもいい。


焼いてみた

高知県に「やえこ」という料理がある。「めじか(マルソウダ)」の身をつぶし、餅状にして焼いたものだ。これを「いを味噌」でやってみた。
みその香りが立ち、非常においしい。酒の肴に最高である。


焼いて湯に溶くとみそ汁に

焼いた「いを味噌」を熱湯に溶かすとおいしいみそ汁になる。完全に溶かしきらないで、食べながら味を調整するといい。


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